研究課題/領域番号 |
20K02953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
劉 慶紅 立命館大学, 経営学部, 教授 (20632673)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大学ガバナンス / 国際比較 / 統合戦略 / 大学の社会的責任 / 企業の社会的責任 / 学際研究 / 経営倫理 / コーポレートガバナンス / 大学の情報公開 / 比較研究 |
研究開始時の研究の概要 |
大学は構成員による自治を基礎とする組織であり、これまでも高い公共性を有する機関として法令に基づいて設置・運営されてきたが、近年構成員以外のステークホルダーの大学経営に対する意識の高まりを受け、今後は大学ガバナンス(University Governance)をより充実させていく必要があり、この研究の重要性はかつてなく高まっている。 本研究は今後大学経営を存続させるべく有効的な大学ガバナンス戦略のあり方として、国際社会に通用する大学ガバナンスの適切なあり方を模索すべく日米中を比較分析し、大学ガバナンスを中心に独創的かつ革新的に研究する。
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研究成果の概要 |
本研究では、学齢人口の減少など環境変化の中、大学経営を存続させるべく有効な大学ガバナンスの戦略立案を行うために、大学の国際比較をする一方で、企業におけるコーポレートガバナンス・経営倫理に関する研究を比較対応させるというアプローチを採り、ハイ・インパクトジャーナルへの査読論文掲載、学術書の出版を国内外で行い、「統合戦略」という視点に立脚し、大学ガバナンスを市場戦略と非市場戦略の両方の視点で捉えて、統合して戦略を立論する理論を呈示した。また国際シンポジウム(AI時代に求められる大学の経営倫理:社会的責任と信頼)を開催して、日米中の大学の大学ガバナンスの国際比較という目的も達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者は、本研究を通じて、企業戦略論として「市場戦略」とCSRなどの「非市場戦略」を併せた「統合戦略論」を深め、その具体的方策として故稲盛和夫氏の「利他」経営哲学の研究等を通じて、企業の社会的責任と利潤追求の両立を図る「戦略的利他主義」を呈示した。これらの知見は学齢人口減少による競争に晒される一方、大学の社会的責任が求められる日本の大学のガバナンス戦略に直接応用が可能である。従来は、大学と企業は異質性が強調されてきたが、「統合戦略論」に立脚することで、企業戦略と大学ガバナンス戦略を連続して捉え、企業戦略論の知見を大学経営に応用できることを示した点に本研究の学術的意義と社会的意義がある。
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