研究課題/領域番号 |
20K03002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
宮脇 大 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (20336788)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 社会的逆境 / 易刺激性 / 感覚処理障害 / 幻覚 / 重篤気分調節症 / 子ども / 併存症 |
研究開始時の研究の概要 |
児童青年への向精神薬の使用増加が社会問題化している。なかでも自閉スペクトラム症(以下ASD) 児は、多彩な精神症状を併存するため向精神薬がしばしば使用されている。本研究では、ASD児の併存症状、特に易刺激性に着目し、閾値下症状を含めると併存症状の有症率が高いこと、ASD児の併存症状がASD診断の見逃し、障害特性への支援不足、親の不在や貧困などの社会的逆境と関連するという仮説を検証する。本研究の成果は、ASDのいわゆる二次障害に対する新たな援助指針の策定および“児童青年への拙速な薬物療法の防止”という喫緊の社会問題解決に寄与する。
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研究実績の概要 |
大阪公立大学医学部附属病院神経精科を受診した6歳から18歳までの、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症等の神経発達症群、全般性不安症、分離不安症、社交不安症等の不安症群、気分障害群などを有する児童例を対象に調査を実施した。 診断基準は、アメリカ精神医学会の精神疾患の診断基準・診断分類の第5版を用い、知的発達症の併存、コントロール不良のてんかんなどの器質的疾患の併存、生物学的両親とも不在であること等を除外基準とした。また易刺激性、反抗的行動、抑うつや軽躁症状などの気分症状、幻覚や被害念慮等の精神病症状および他の併存症状について評価した。 親の不在などの社会的逆境、社会経済的状況や向精神薬使用歴について調査し、評価尺度として、子どもの行動チェックリスト親版、子ども行動チェックリスト教師版、日本版感覚プロファイル、ADHD-評価スケール日本語版、スペンス児童用不安尺度親評定版、ユースセルフレポートやバールソン児童用抑うつ尺度、児童向けウェクスラー式知能検査日本語版等を実施した。 感覚処理障害、幻覚症状、易刺激性などの併存精神症状の有症率等の群間比較、各精神症状の有無を従属変数とし、ASD診断、主要な精神医学併存症、年齢、性別、社会的逆境や社会経済的状況、各評価尺度得点などを独立変数とした回帰分析等の予備的解析を行った。また易刺激性、感覚処理障害および幻覚との関連について注目し、単変量および多変量解析を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスパンデミック期間中に、評価のための面接が一時中止となる等の予定があり、研究遂行が遅延した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は計画通りの研究推進復帰を予定している。ただし、診療制限等のため再度一時的に症例集積が困難となる可能性がある場合には、研究計画書に記載した症例集積のための代替案を実行する。
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