研究課題/領域番号 |
20K03005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 尚絅学院大学 |
研究代表者 |
小池 敏英 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 特任教授 (50192571)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 読み書き障害児 / 学習障害児 / 特別支援教育 / 漢字学習 / 学習障害 / 読み書き障害 / ローマ / ひらがな / 音韻意識 / 音韻抽出 / ローマ字習得 / 書字指導 / 英語障害 / ローマ字 / LD児 / 書字障害 / 学習支援 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、学習障害児(LD児)に対する漢字の学習支援法の開発が強く求められている。本研究は、LD児を対象として、学習後の再想起(リマインド)による、書字の忘却の改善プロセスを明らかにし、個人の認知特性に合わせた学習支援手続きを明らかにすることを目的とする。具体的には、①書字困難を有するLD児を対象として、忘却特性との関連でリマインド効果を検討する。②書字困難を有する自閉スペクトラム症(ASD)児や注意欠陥多動症(ADHD)児を対象として、リマインド効果を検討する。これに基づき、ASDとADHDの併存を含むLD児に効果的な最適リマインド学習の条件を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、LD児の忘却特性を定着特性としてとらえ、複数の文字種の読み書きを定着させるうえで効果的な学習支援方法について検討し、その共通性を考察した。(1)LD児における漢字書字の学習支援の方策、(2)ローマ字の読み書き学習支援の方策、(3)知的障害を有する児におけるひらがな文字の基礎学習の支援の方策について検討を行った。(1)については、LD児8名を対象として、書字反復による指導法と、画要素選択による指導法の2種で比較した。(2)については、ワークブックを開発・作成し効果的であることを明らかにした。(3)については、特別支援学校児童2名を対象として、音韻抽出を促す支援課題を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
読み書き困難を示す事例では、複数の文字種の読み書きの定着が共通して困難である。本研究では、定着困難の共通的背景要因を検討した。(1)LD児における漢字書字については、画要素選択の手続きが有効な方法であった。(2)ローマ字の読み書き学習については、音と文字の混成規則に関するワークブックが効果的であった。(3)知的障害を有する児では、ひらがなの視覚記憶を活用した指導課題が、音韻抽出に効果的であった。これより漢字ブロックや混成規則、音韻抽出の支援では、共通して視覚情報の補助が効果的であることが明らかになった。これらの知見は従来、報告されておらず、社会的意義と学術的意義が大きいことを指摘できる。
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