研究課題/領域番号 |
20K03011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
井上 和久 大谷大学, 文学部, 教授 (70738583)
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研究分担者 |
遠藤 浩之 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (20635031)
姉崎 弘 常葉大学, 教育学部, 教授 (30314107)
高橋 眞琴 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (30706966)
嶺 也守寛 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (40708567)
橋本 翠 吉備国際大学, 心理学部, 准教授 (60735257)
大久保 圭子 大和大学, 教育学部, 教授 (20880355)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 発達障害 / 保護者 / 遊び / 家庭 / 空間 / 養育者 / 親子支援 / 発達障害児 / 発達支援 / 子育て支援 / スヌーズレン |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、障害のある子どもへ、スヌーズレン環境を活用した教育やセラピーの実践を行い、子どもの発達や心理面での改善の効果を検証してきた。一方で、障害や情緒面で問題のある子どもの子育てに悩む親に対しても効果があるのではないかと考えてきた。しかしスヌーズレンに使用する器材については、家庭で簡便に使用できるものは社会に示されておらず、子育ての場である家庭で実施することができない現状であった。本研究では、スヌーズレンの手法を用いて、心地のよい光、音、香り、触感覚などを組み入れた個人宅で使用する「親子の遊び空間」を開発し、発達障害など支援が必要な子どもの子育てを支援するものとしての普及を図る。
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研究実績の概要 |
本研究は、天蓋やテントなどの空間設置器材、発光器材、発香器材、玩具、音楽などを使用することにより、光、音、香り、触感覚などを組み入れた子どもの発達支援や養育者の心理的支援を行う「親子の遊び空間」を開発し、家庭での使用モデルを提案することを目的に研究を行っている。2020年度及び2021年度においては、発達支援事業所に通う幼児の保護者と発達支援事業所の職員にオンラインによる面接調査を実施し、発達障害等支援が必要な幼児の家庭での実態と彼らを育てる保護者の状況および子どもの家庭での遊びと親子の遊びの状況について聞き取りを行い論文等にまとめた。2021年度から2022年度にかけては、「親子の遊び空間」の家庭用モデルとして2つのタイプを試作した。モデルAは、天蓋(キャノピー)、ボール、ハンディーラインなどで構成した。モデルBはキッズテント、ヨギボーメイト、光るおもちゃ等安価に入手可能な器材等で構成し論文等にまとめた。加えて2022年度については、モデルA及びモデルBの効果の検証方法について具体的な検討を行った。また、家庭用スヌーズレンとして親子でコミュニケーションを取りながら楽しむことができるアイテムとして、暗闇で遊ぶ感覚統合遊具、知育の遊びとしての木育用の遊具の開発を行った。そして、「ひかる絵本」「ひかる紙芝居」のひかり・音・対人関係を意識した絵本の読み方の効果的な活用方法の提案を行った。 以上の研究について、2022年度に本科研に関する研究協議会を5月に開催し研究の進捗状況の共有を図るとともに同年10月に日本LD学会のシンポジウムで研究分担者が各研究について話題提供を行った。一方、新型コロナウイルス感染症拡大のため、発達支援事業所等での親子のモデル体験による効果検証を行うことについては次年度に延期することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①「親子の遊び空間モデル」の構成:家庭の状況に対応した2つのモデルを構成した。モデルAのコンセプトは空間の心地よさと利用のしやすさである。空間構成器材として天蓋(キャノピー)を採用した。自宅に幼児のカームダウンのための専用のスペースが確保できない場合でも可動式の天蓋を使用することにより、刺激が統制された「親子の遊び空間」を実現する。発光器材は鮮やかかつ優しい光をボタン一つで光の色を変化させることのできるハンディーラインを採用した。香りは持ち運びが容易な軽量のアロマディフューザーとエッセンシャルオイルとし、クッションは安定的な弾力があるヨギボーピラミッドを採用した。空間で遊ぶぬいぐるみは、抱き心地の良さからヨギボーメイトを採用した。玩具等は親への面接調査結果から絵本、積木、ブロック、ままごとセット、ミニカーセットを採用した。 モデルBのコンセプトは家庭での購入と使用のしやすさである。総費用はモデルAの8分の1程度で空間器材等を購入することができる。「親子の遊び空間」を構成するのは子ども用のおもちゃテントであり、空間の中には発光器材として低価格で購入できる市販の光るおもちゃを使用する。クッションは生活雑貨店で販売している安価で座り心地のいいクッションを採用した。発香器材と玩具等はモデルAと同じとした。 ②「親子の遊び空間」モデルの効果検証:「親子の遊び空間」モデル(モデルA及びモデルB)の効果検証について、児童発達支援事業所で10組程度の親子に各モデルの体験をしてもらいバイタルチェックやアンケート、観察等による検証を行う計画をしていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりおもちゃ等の共有をしなければならないこと及び感染に対する親子の不安、不安による結果への影響を考慮し次年度に延期することとした。
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今後の研究の推進方策 |
次年度については「親子の遊び空間」のモデルの効果の検証を行う。 ①「親子の遊び空間」モデルの効果検証:対象は発達支援事業所を利用している親子10組程度とする。児童発達支援事業所において「親子の遊び空間(案)」モデルA及びモデルBを親子で体験してもらい、体験前と体験後の状態を調査する。そして心理状態の変化と親の主観的評価、親子の遊びの様子をそれぞれ分析し比較検討を行う。 ②「親子の遊び空間」の効果検証のための評価方法:効果検証の評価方法として疲労ストレス計(村田製作所)を使用する。加えて「親子の遊び空間」モデル体験後に保護者に記入してもらうアンケートを実施する。また、親子で体験中研究者による親子の遊びの観察を行い評価表に記入する。 ③「親子の遊び空間モデル」の提案:「親子の遊び空間」モデルの検証後、「親子の遊び空間モデル」を再構築し、提案する。
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