研究課題/領域番号 |
20K03015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
齊藤 真善 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50344544)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 仮名文字列 / 音読 / 流暢性 / 視空間注意 / 眼球運動 / 発達性読み障害 / 特別支援教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、音読の流暢性を学習の自動化の結果と考える。系列運動が自動化される過程では、局所的な系列のまとまり(チャンク)が生じ、階層的な構造が出現するが、このチャンクと階層構造は、日本語の拍節リズムに相当すると考える。流暢性獲得の過程の解明のためには呼称速度だけでなく、日本語のリズム構造(拍節リズム)、眼球運動(注意)、感覚統合能力(情報形式の変換)間の関連についての包括的評価が必要である。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、札幌市教育員会との連携のもと、市立幼稚園に在籍する年長児(全家庭)を対象に研究協力の募集を行った。8名の応募があった。8名中2名に発達障害の診断を有する者がいた。令和5年10月~令和6年度1月の期間、年長児が在籍する園内の部屋において心理検査を実施した。1回当たりの心理検査実施時間は、年長児の集中力を考慮し30分以内とした。全年長児は、2回以内で心理検査を完了した。 実施した心理検査は、(1)音読流暢性検査:音韻削除課題と音韻逆唱課題、(2)PVT(絵画語い発達検査)、(3)JPAN感覚処理・行為機能検査の「指あてゲーム」(ボディイメージ)と「ヨットでピタ!」(リーチング運動)、(4)フロスティッグ視知覚発達検査の「Ⅳ:空間における位置」と「Ⅴ:空間関係」、(5)読み書きスクリーニング検査(STRAW-R)の「RAN(Rapid Automatized Naming)」、(6)リズムパタンマッチング課題(ドットパタン→音声リズムパタンの照合)の6種類、全9課題であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究計画当初は、北海道芽室町をフィールドにする予定であったが、コロナの影響により研究開始が大幅に遅れることになった。研究フィールドの変更の必要性が生じたため、コロナ収束後、令和5年度より札幌市教育委員会の研究協力を得て、心理検査の実施を開始したが、当初の予定よりも3年遅れるている状態である。 なお、令和5年度の心理検査開始に先立ち、令和4年度中に、札幌市教育委員会の協力のもと、札幌市立幼稚園長会ならびに札幌市立小学校校長会に対して、研究計画書をもとに説明会を開催し、本研究の社会的意義について説明を行った結果、研究協力の同意を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、①令和5年度の研究協力児の小学1年生時の心理検査実施(令和5年度に年長児だった児の入学後の心理検査の実施)、②令和6年度における年長児の研究協力募集と心理検査の実施を予定している。 小学校1年生時の心理検査は、(1)音読流暢性検査:音韻削除課題と音韻逆唱課題、(2)PVT(絵画語い発達検査)、(3)JPAN感覚処理・行為機能検査の「指あてゲーム」(ボディイメージ)と「ヨットでピタ!」(リーチング運動)、(4)フロスティッグ視知覚発達検査の「Ⅳ:空間における位置」と「Ⅴ:空間関係」、(5)読み書きスクリーニング検査(STRAW-R)の「RAN(Rapid Automatized Naming)」、(6)リズムパタンマッチング課題(ドットパタン→音声リズムパタンの照合)に加えて、(7)STRAW-Rの「流暢性(単語:ひらがなと非単語:ひらがな)」ならびに音読中の眼球運動の計測を行う予定である。眼球運動の計測は、刺激図版をPC画面に提示した上で、Tobii pro nano(トビー・テクノロジー社)で行う。
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