研究課題/領域番号 |
20K03034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
滝川 国芳 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (00443333)
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研究分担者 |
福本 徹 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, 総括研究官 (70413903)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 病気療養児 / 長期欠席児童生徒 / 教育課程 / 学習科学 / 学習環境デザイン / 真正な学び / 特別支援教育 / 病弱・身体虚弱教育 / 学習支援システム |
研究開始時の研究の概要 |
病気療養児が在籍する学校は、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校(病弱)など様々である。また、病状によっては通学が困難なため学習の機会を失っている児童生徒も存在する。 本研究では、病気療養児の「学習機会の確保」と「真正な学び」を確実なものとすることを目指して、病弱教育での学習支援の実際と、学習の機会を失っている病気療養児が必要としている学習支援の方略について、入院療養児、在宅療養児、自宅通学可能な療養児のタイプ別に、新しい学習科学に基づく学習環境デザイン論によって、「活動」、「空間」、「共同体」、「人工物」の4要素について分析し、新たな学習環境デザインを構築し検証する。
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研究実績の概要 |
日本には、病気療養する児童生徒を対象とする病弱教育の制度はあるものの、医療の進歩等により入院期間が短期化、頻回化しているため、入院後に病院にある学校に転校することなく長期欠席の状態になったり、退院後に感染症予防等のため在宅療養を余儀なくされたりする病気療養児は、学習機会を失うことが少なくない。 本研究では、病気療養児の「学習機会の確保」と「真正な学び」の保障のために、これまでの病弱教育における学習環境に不足している要件を明らかにし、新たな学習環境のデザインと整備のための課題解決を目指すことを目的としている。 今年度は昨年度に引き続き、特別支援学校(病弱)での授業の学習指導案の収集を継続的に行うとともに、学習者の主体的な学びを支えるための「活動」、「空間」、「共同体」、「人工物」の4要素について学習指導案を分析した。また、ICT活用が学習環境のデザインに及ぼす影響についても検討を行った。また、学習支援システムや学習環境デザイン、病弱教育における学習支援に関する文献収集を進めた。 加えて、授業づくりを進めていく上での、病気療養する児童生徒に関わる医師、看護師等の医療関係者、保健師、小児慢性特定疾病児童等自立支援等の保健・福祉関係者と連携の在り方についても検討を行った。 なお、病院にある学校の多くは、今年度も新型コロナウイルス感染症対策のため、厳しい制限下に置かれていたため、学校訪問、病院訪問による情報収集を行うことはできなかった。 今年度の研究成果の一部は、学術雑誌「学校保健研究」に公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
病院にある学校の多くは、今年度も新型コロナウイルス感染症対策のため、厳しい制限下に置かれていたため、WEB会議等による情報収集は実施したものの、病院や学校現場に出向いて、対面での実態把握と情報収集を実施することができなかったため、予定していた学習指導案の収集が十分に行うことが難しかった。
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今後の研究の推進方策 |
病気療養する児童生徒について、入院療養児、在宅療養児、自宅通学可能な療養児のタイプ別に分類するための指導案等の情報収集、対面による学校関係者からの情報収集、意見交換を行いたい。その上で、病気療養する児童生徒を対象とする授業づくりのための学習環境のデザインを進めていく上で必要となる事項を明らかにし、病気療養する児童生徒の学習支援システムの在り方について検討を行いたい。
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