研究課題/領域番号 |
20K03050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
阿部 美穂子 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (70515907)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 障害児者のきょうだい / きょうだい支援 / 障害児家族QOL / 障害児家族支援 / 障害児のきょうだい / 障害児の家族支援 / 家族QOL |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、障害のある子どもとともに育ってきた思春期後期~青年期前期段階にある兄弟姉妹(以下、きょうだいと表記)とその家族を対象に、そのQOL(Quality of Life:生活の質)を充実させる支援プログラム開発を目的とする。研究にあたり、以下の点から取り組む。 ① 当該時期にあるきょうだいの支援ニーズを調査し、明らかにする。 ② きょうだいの問題は、障害児を育てる家族状況と不可分であることから、①に基づくきょうだいと親が共に参加する支援プログラムを開発し、実践により、その効果を検討する。 以上により、当該時期にあるきょうだいとその家族のQOL支援体制充実に資するものとする。
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研究実績の概要 |
2022年度は、思春期後期~青年期前期のきょうだい(以下、きょうだい)に対し、「日本版 FQOL Scale(家族QOL尺度)25項目」(小林・阿部・藤井,2016)のオンライン匿名調査を行い、収集されたデータ146名分(兄25%、姉60%、弟10%、妹4%、年齢中央値19歳:13~23歳)について、量的検討を実施した。 検討の結果、きょうだいが回答したFQOL(以下、きょうだいFQOL)には、先行研究(阿部, 2021)におけるきょうだい児を育てる親が回答したFQOL(以下、親FQOL)と同様の「家族内環境要因」と「家族外環境要因」の2因子構造が見い出された。しかし、親FQOLで「家族内環境要因」に含まれた「生活の浮き沈み」「子どもの自立」「子どもの生活にかかわる友達や先生などに関する知識」項目は、きょうだいFQOLでは「家族外環境要因」に含まれた。 また、きょうだいFQOL平均値は、「家族に関する悩み有」群が「同悩み無」群より有意に低く、出生順、同胞の障害種別比較では、有意な差は見られなかった。 一方、「きょうだいFQOL」と「親FQOL」比較では、きょうだいFQOLが親FQOLより有意に高かった。しかし、きょうだいの家族に関する悩みの有無と親のきょうだい児育てに関する悩みの有無の「悩み有・無」要因と併せて検討したところ、きょうだい、親の「悩み有」群FQOL値が、「悩み無」群よりも有意に低くなり、「悩み有」群では、きょうだいと親の群間有意差はなかった。加えて、きょうだい、親群のいずれにおいても「家族内環境要因」のFQOL値が、「家族外環境要因(共通)」よりも有意に低くなった。 以上のことから、きょうだいと親が、双方の家族QOL観を理解し合う必要性、家族に関連した悩みを抱えるきょうだいに対し、親と同様に、家族内環境要因面からQOL向上支援に取り組む必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大により、2020年に計画していたアンケート調査回答者のリクルートができず、次年度送りになったことから、計画全体が1年間遅れている状況である。2021年度以降は、アンケート調査方法をオンラインに切り替えたことで、研究協力者のサポートにより、匿名性を保持しながら、回答を得ることが可能となり、調査実施を実現することができ、順に1年遅れで研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
アンケート調査で得られたデータの分析を終了することができたので、引き続き、分析結果から示された支援ニーズに基づき、思春期後期から青年期前期に該当する、障害児者のきょうだいとその家族に対する支援プログラムの素案を作成する。併せて、研究開始当初に研究協力を得られている各機関に改めて協力の可否を確認し、協力可となった場合は、プログラムへの参加希望者を募って、実践研究を実施する。
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