研究課題/領域番号 |
20K03052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
岡野 真弓 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (80320498)
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研究分担者 |
内川 義和 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (10331159)
佐藤 司 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (20782444)
新井田 孝裕 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (30222730)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 屈折異常 / 遠視 / 音読力 / 読解力 / 調節ゲイン / 読み能力 / 不同視 / 読み / 調節機能 / 眼疲労 / 読み発達 / 屈折矯正 / 遠視性不同視 / 眼精疲労 / 読み習得 |
研究開始時の研究の概要 |
日本語話者において、屈折異常が読み発達に及ぼす影響については十分な検討が行われていない。本研究は、日本語話者における読み発達への影響を考慮した屈折矯正の必要性とその具体的な基準を確立するための基礎データを得ることを目的としている。具体的には、定型発達児を対象に低次(文字の音韻化)および高次(読解)の読みの習得度と屈折異常を横断的かつ縦断的に調査し、読み習得度と屈折異常との関係、読み発達に影響を及ぼす屈折異常の種類と程度について明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本語話者の読み発達における屈折矯正の必要性を示すとともに、屈折矯正基準を確立するための基礎データを得ることを目的としている。今年度は、小学生における遠視と低次(文字の音韻化)および高次(読解)の読み習得度との関連について検討した。また、遠視が読み速度に及ぼす影響とそれに関与する視覚的要因について検討した。 1)小学生を対象に遠視と音読力、読解力との関連を検討した。音読力の指標としてひらがな音読検査の単語、単文の音読時間、誤読数を、読解力の指標として教研式Reading-Testの読書力偏差値、読解力の評価点を用いた。小学校低学年では、屈折異常なし群(正視群)に比べて遠視群で単文の音読時間が有意に長かった。両群の間で単語の音読時間、誤読数、単文の誤読数および読書力偏差値、読解力の評価点に有意な差はなかった。小学校高学年では音読力、読解力ともに正視群と遠視群の間で有意な差はなかった。小学校低学年において、遠視と音読力低下には関連があることが示唆された。 2)遠視による読み速度の変化とそれに関与する視覚的要因について検討した。遠視による読み速度変化率は0.74~1.28であり、29名中17名(58.6%)で読み速度の低下を認めた。遠視による読み速度の変化率は近見視標を一定時間、注視させた時の調節ゲインの変化量と負の相関を認めた。一方、読み速度変化率と近見視力、近見立体視、近見眼位、輻湊近点および自覚症状スコアの変化量との間には相関を認めなかった。遠視による読み速度の低下には近方視を持続している時の調節反応の正確性の低下が関与していることが示唆された。
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