• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

多段階の振り返りに対応した協同型教育活動支援システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K03116
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09070:教育工学関連
研究機関大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所

研究代表者

山口 昌也  大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 音声言語研究領域, 准教授 (30302920)

研究分担者 森 篤嗣  京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (30407209)
北村 雅則  南山大学, 国際教養学部, 准教授 (50455424)
柳田 直美  一橋大学, 森有礼高等教育国際流動化機構, 准教授 (60635291)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 交付 (2020年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードふりかえり / 教育活動支援システム / 協同学習 / ディスカッション練習 / プレゼンテーション練習 / 振り返り / ビデオアノテーション / 観察
研究開始時の研究の概要

ディスカッション練習など,授業に実施される協同型の教育活動では,練習後に振り返り活動が行われ,しばしば,その結果は授業中に多段階(例:個人⇒小グループ⇒クラス全体)で共有される。しかし,関与する学習者の増加と,振り返り結果の分散により,エビデンスを確保した上で学習者間の認識を共有することが困難になるという問題がある。本研究は,多段階の振り返りにおける,学習者間の認識共有を実現するために,(1)ビデオアノテーションによる観察・振り返り手法を用いた協同型教育活動支援システムの実現をするとともに,(2)支援システムを用いた実践プログラムを開発・実践し,システムの有効性を検証する。

研究実績の概要

本年度の計画では,(a)分担者が担当している既存の授業(3箇所)などをたたき台として,実践プログラムを設計し,(b) それに基づき,支援システムの設計を行う予定であった。しかし,コロナ禍の影響で,対面での授業実践を行うことが2021年度も難しくなることが明らかになってきたため,2020年度の半ばで計画の見直しを行った。
(a) 実践プログラムの設計: 実践対象を,対面ではなく,オンラインで可能な形態に変更し,実践プログラムを設計した。具体的には,従来の計画では,プレゼンテーション練習(大学),調べもの学習の発表会(小学校),ディスカッション練習(大学)を対象にする予定であったが,プレゼンテーション練習(二つの大学,実技をグループから個人で行うよう変更),教師教育(大学,マイクロティーチングなど)に変更した。いずれも,対面での実技の観察が困難になっても,ビデオでの実技の観察や,多段階での振り返りをオンラインで実施できるよう,配慮している。
(b) 支援システムの設計:実践プログラムの設計に未確定な部分が存在することから,次のように設計を進めた。(i)いずれも実技を発表する形式の実践なので,オンラインでの一般的な実践モデルを想定を設定して,観察結果の個人間,グループ間の共有方法,多段階での振り返り支援手法を検討した。(ii)現時点での授業を観察し,必要な支援内容を調査した。
(c) 成果物の公開:本研究では,多段階の振り返りを研究する前の基礎研究として,前年度までに単一の振り返りを用いた実践を行っている。今年度は,(a)(b)と並行して,これらの実践結果の分析を進め,社会言語科学会,および,情報処理学会の論文誌(それぞれ1件),大学の紀要論文(1件)として発表した。また,オンライン授業向けに学習者用マニュアルを拡充するため,マニュアルのデザインテンプレート作成などを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

(a) 実践プログラムの設計:やや遅れている
研究実績の概要の(a)で述べたとおり,コロナ禍の影響で,対面での実践が困難になったため,年度の途中で,実践プログラムの作成対象をオンラインで可能な実践に変更した上で設計を行った。予定どおり三つの実践を対象としているが,たたき台となる,分担者の授業自体がオンライン形態を模索している段階であり,実践プログラムも暫定的なものにとどまっている。
(b) 支援システムの設計:遅れている
実践プログラムの対象変更があったことと,現時点では実践プログラムが暫定的な内容のため,オンラインでの「一般的な」実践モデル(実技,観察,振り返り)を想定した設計となっている。また,当初の計画では,PCとモバイル型機器を必要に応じて組み合わせて使用することとしていたが,オンライン授業では学生がPCを使用することが多いことから,主としてPC向けの設計になっている。そのため,当初計画していたモバイル型機器向けに特化した設計は行っていない。
(c) 成果物の公開: 予定よりも進んでいる
本研究の基礎となる研究ではあるが,実践結果を3件の論文として発表した。また,オンライン授業向けに,学習者用のマニュアルの拡充の準備を行った。これらは,本研究の2年度以降に行う計画だったので,成果物の公開に関しては「予定よりも進んでいる」とした。

今後の研究の推進方策

(a) 実践プログラムの設計: (i) 三つの実践プログラムに関して,実現可能性,学生への負荷を検討して,未確定部分を確定させる。(ii) 予備的な実践を計画する,(iii) 学習者用のマニュアルの拡充とともに,より自習しやすいよう,ビデオチュートリアルを作成する。
(b) 支援システムの設計・実現: (i) 現状では一般的な実践モデルによる設計なので,三つの実践プログラムを考慮した設計を確定させる。同時にモバイル型のデバイスの扱いを確定させる。(ii) (i)に基づき,プロトタイプシステムを実現する。

報告書

(1件)
  • 2020 実施状況報告書

研究成果

(5件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 観察支援システムFishWatchrを用いた「自律型対話プログラム」の実践方法の改善と評価2021

    • 著者名/発表者名
      山口 昌也,大塚 裕子
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE)

      巻: 7 ページ: 25-37

    • NAID

      120007167597

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] プレゼンテーション学習における振り返りサイクルを確立するための実践的研究2021

    • 著者名/発表者名
      北村 雅則
    • 雑誌名

      アカデミア. 人文・自然科学編 = Academia. Humanities and natural sciences

      巻: 21 ページ: 213-225

    • DOI

      10.15119/00003060

    • NAID

      120006979053

    • URL

      http://id.nii.ac.jp/1179/00003060/

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 挙手行動に代わる意見表明方法の提案―小学校におけるプレゼンテーション相互評価を例に―2020

    • 著者名/発表者名
      森 篤嗣,山口 昌也
    • 雑誌名

      社会言語科学

      巻: 23 ページ: 147-161

    • NAID

      130007923574

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] 観察支援ツール FishWatchr

    • URL

      https://www2.ninjal.ac.jp/lrc/index.php?fw

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [備考] 観察支援ツール FishWatchr Mini

    • URL

      https://www2.ninjal.ac.jp/lrc/index.php?fwm

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi