研究課題/領域番号 |
20K03117
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
川俣 智路 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (80633487)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 学びのユニバーサルデザイン(UDL) / 自己調整 / 授業改善 / 個別最適な学び / ICT / 教員研修 / カリキュラムの障害 / オプション / 主体的学習者 / 学びのエキスパート / 学習支援 / 学習環境デザイン / UDL実践者のための成長ルーブリック / 学習環境 / 実践研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は学習環境改善の理論的枠組みである「学びのユニバーサルデザイン(Universal Design for Learning, 以下UDL)」を用いて、学校全体で、児童・生徒の「理解」「行動と表出」「取り組み」の3つの観点から通常学級の学習環境を改善し、学習者の支援ニーズに予防的に対応すること、かつ自立して学べるように学習者の成長を促す学習環境を構築する実践を提唱することを目的としている。 本研究の成果によって、学習につまずきのある児童生徒が学びに参加できるようになるだけでなく、自分の学びを自分で舵とれる主体的な学習者が育成できる学習支援が提案することが可能である
|
研究成果の概要 |
公立小学校を調査協力校として、2020年7月から2023年3月まで実践と調査が実施された。研修を積み重ね、学校全体でUDL実践に継続して取り組むことができた。UDL実践が実施されるにつれて、学習への適応感、学習意欲、学力、家庭学習の状況など児童に対して様々な良い影響があることが示唆された。特に、UDL実践はテクノロジーの活用方法に良い影響を与え、児童が必要に応じてそれぞれのタイミングで、それぞれにあったコンテンツやアプリを活用する姿が見られるようになり、使用頻度も向上した。さらに、UDL実践を経験することが、異なる校種での学習に影響を与える可能性も示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
UDLの枠組みでの授業が児童生徒の学び方、意欲、ICT機器の活用についてそれぞれ好ましい変化が生じることがわかり、日本においてのUDL実践の有効性が一定示唆された。また、学力に関しても不十分ながらも良い影響が与えられることが示唆された。このことはUDLが日本においても、自分の学びを自分で舵取ることができる学びのエキスパートを育てる枠組みとして有効であることを示すだろう。また、UDLがICT機器の活用においても有効であることも示された。またUDL実践を実施する上で、月に1度程度の教員研修を実施することが必要であることが示され、改めて教員研修の時間確保の重要性も示唆された。
|