研究課題/領域番号 |
20K03128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
山本 樹 明海大学, 総合教育センター, 准教授 (30535266)
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研究分担者 |
下郡 啓夫 函館工業高等専門学校, 一般系, 教授 (00636392)
村上 正行 大阪大学, 全学教育推進機構, 教授 (30351258)
稲垣 忠 東北学院大学, 文学部, 教授 (70364396)
金子 大輔 北星学園大学, 経済学部, 教授 (70397438)
國宗 永佳 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (90377648)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | プログラミング教育 / 知見マップ / 記述的分析 / 先行研究調査 / 記述分析 / 先行研究の調査 / プログラミング的思考 / 事例分析 / 授業実践 |
研究開始時の研究の概要 |
個別に実施されているプログラミングの教育実践は,その知見も個別化している.本研究ではこれらの個別化した知見を様々な実践において広く適用できるようにするために 1. プログラミング教育を実践しようとする者が活用することを意識した授業実践の観点の明確化 2. 1.の観点を教育実践の先行事例に適用した「知見マップ」の構築 を目的としている.本研究の実現のため,授業実践に関する観点として「対象」「教材」「学習目標」の3つを定め,この3つの観点から得られる汎用的な項目を記述的分析によって抽出し,個々の先行事例から得られた知見と結びつけ,「知見」を体系化した「知見マップ」を構築する.
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研究実績の概要 |
プログラミング教育の実践者が活用することを意識し,授業実践の観点を記述的分析により明確化し,これを基に先行事例を体系化する「知見マップ」の構築を目指した調査として,2017-2020年度に実際に授業や実験などでプログラミングを利用した教育学・教育工学に関する報告を計180件の実践事例を調査した. 「知見マップ」を構築するために必要な観点には「対象」「教材」「学習目標」の3点を定め,2022年度は「学習目標」について調査結果を整理した.学習目標は非常に多岐にわたり,抽象度が異なるものが多いため,それらの抽象度に応じてKJ法を用いて9つのカテゴリ(効力感・意欲,コンピテンシー,プログラミング的思考,情報の科学的な理解,教科教育,教材・イベント・ワークショップ,プログラミング習得,ツール開発,特定の対象者)に分類した.結果,「教科教育」や「教材・イベント・ワークショップ」に分類されたものは具体的な学習目標が多かった.「効力感・意欲」「コンピテンシー」には,抽象度の高い学習目標が多かった.これらは「情報活用能力の体系表」にある項目などを考慮しつつ,マッチングが必要であることが示唆された.「プログラミング的思考」「情報の科学的な理解」では,「分解」「組合せ」「シミュレーション」「抽象化」「一般化」の一部を養成するもの,論理的思考力を養成するもの,アルゴリズム的思考の養成など,学習目標も多様であった.また,小学生などの低年齢層に対する学習目標と,中等・高等教育機関での学習目標にも違いがみられる.小学校では,様々な教科からプログラミング的思考を養成するためのアプローチとなっている.これらのことから,プログラミング的思考では,学齢と学習目標との関係を確認する必要があることが示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度,2021年度のCOVID-19の影響で,学内業務が代表者・分担者とも急増してことにより,研究計画より遅れている.また,2020年度は「知見マップ」を作成する予定であったが,この準備段階で最も重要である観点「学習目標」に関しての整理が2022年度実施となってしまったことも研究全体が遅れた要因である.
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今後の研究の推進方策 |
本年度中に知見マップを作成する.そのために,観点の中の「学習目標」について,「情報活用能力の体系表」にある項目とのマッチングも含めて検討し,マップを作成する.さらに,項目としてそれらの教育支援の『支援技術』について,例えばアルゴリズムを教える際に「フローチャート」を用いるのか「アニメーション」で教えるのかなどアプローチと学習目標とのマッチングも含め「支援技術」が一望できるような仕組みも検討する.
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