研究課題/領域番号 |
20K03159
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
辻 靖彦 放送大学, 教養学部, 教授 (10392292)
|
研究分担者 |
田口 真奈 京都大学, 高等教育研究開発推進センター(令和4年9月30日まで), 准教授 (50333274)
高比良 美詠子 立正大学, 心理学部, 教授 (80370097)
稲葉 利江子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (90370098)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 高等教育 / オンライン授業 / ICT活用教育 / ICT利用 / 効力感 / ICT利用の類型化 / ICT利用効力感 / 大学教員 / 調査研究 / 診断モデル構築 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、日本の高等教育機関において、様々な形でICTを用いた授業が実践されつつある。しかし、教員個人によるICT活用教育の俯瞰的な状況はあまり明らかになっていない。そこで本研究では,高等教育機関の教員を対象としたICT活用教育に関する大規模調査を行い,大学教育における教員のICT活用実態を収集し明確化を図ると共に,その調査結果を基に教員のICT活用度診断モデルを構築する.そのモデルに基づき大学教員を対象とした教育のICT活用度に対する診断システムを開発することで大学教員個人の自己教育力や自己成長力の向上促進をめざす.
|
研究実績の概要 |
本研究は,コロナ禍前後の授業におけるICT利用の実態を明らかにすることを目的とし、授業を「講義科目」「演習・実習科目」「ゼミ・セミナー科目」の3つの形式に分けて縦断調査を設計し,大学教員を対象に2回の質問紙調査を行った.第1回の調査を2020年7月に実施し、第2回調査を2022年7月に実施した. 2023年度では,第2回質問紙調査の回答に関する基礎集計を行った。その結果,コロナ禍収束期における授業のICT利用の状況に加えて、コロナ禍による授業のオンライン化により教員がICTを使ったことでICT活用に自信がつき,それが2022年においても継続されたことが明らかになった。それらの結果から報告書を作成し、本研究プロジェクトにおいて公開した。 並行して本研究では、ICT利用に対する信念等がオンライン授業の実施意欲にに与える影響について分析した昨年度に投稿した論文に対して、採録の条件を満たすように修正案を検討し、その結果、ショートレター論文の採択に至った。 さらに、コロナ禍を経て講義科目における教員のICT利用量が変わったかを3要因分散分析を用いて検討したところ、コロナ禍前にICTを利用していなかった教員は,2022年に教材のWeb配布や課題確認でICT利用量が増加していたこと、そしてコロナ禍初期にリアルタイムでアクティブラーニング型講義を実施した教員は,コロナ禍を経て,双方向性を伴う学習活動でのICT利用量が増加していたことが分かった。 また、授業のICT利用および教員のICT利用効力感について,2019年~2022年の4地点および授業形式における違いを混合計画による2要因分散分析を用いて調べた結果,ほとんどの項目において2019年度よりも2022年度におけるICTの利用が増加したこと、2020~2022年度の授業におけるICT利用効力感が2019年度よりも上昇したことが分かった.
|