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没入感から見た内的動機づけを高めるゲーミフィケーション 汎用的学習モデルの形成

研究課題

研究課題/領域番号 20K03166
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09070:教育工学関連
研究機関大阪産業大学

研究代表者

曽我 千亜紀  大阪産業大学, 国際学部, 教授 (50708310)

研究分担者 山本 晃輔  大阪産業大学, 国際学部, 准教授 (60554079)
MENANT Julien  大阪公立大学, 大学院文学研究科, 特任講師 (30895264)
ドゥプラド ヤニック  名古屋外国語大学, 外国語学部, 准教授 (80898883)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワードゲーミフィケーション / 没入感 / 楽しさ / アナログゲーム / フロー / ボードゲーム / eスポーツ / グローカリゼーション / 動機づけ
研究開始時の研究の概要

本研究は、ゲームへの没入感を肯定的に捉え、ゲーム世界に入り込むことによって高められ維持される動機づけを、教育・学習・ビジネスといった人間の活動に活用する仕組み ― ゲーミフィケーションをテーマとする。ゲームがタスクと結びつけられると楽しさが失われるが、逆にタスクの中にゲーム性を見出せば楽しくなる。この矛盾する両側面を考慮したうえで、哲学、心理学、教育学の知見を融合し、没入感に基づく内発的な動機づけを高めるゲーミフィケーション、およびゲーミフィケーションを活用する際に必要となる基本的条件を明らかにする。それによって、ゲーミフィケーションを取り入れた新しい教育や学習の方法論を提示することを目指す。

研究実績の概要

本研究の目的は、学習・教育・ビジネスといった場面において、具体的な目標を達成するために効果的なゲームのシステム作成には、どのようなファクタが必要かを明らかにすることである。そのために重要である内発的な動機づけとゲームへの没入感がどのように関わるかを問う。人間が何かを学んだり、新たなものを創造したりする自発的な動機づけを喚起するゲーミフィケーションの条件を明らかにする。2023年度は、研究目的を遂行するための下準備として、以下の3つの実績が挙げられた。
1. ゲームの楽しさを測定するGAMEFULQUESTの日本語版を作成し、調査を実践した。収集したデータについては、「楽しさ」「モチベーション」「達成感」「没入感」といった観点から分析を実施中である。
2. ゲームにおける没入感について、アナログゲームのシステムについて検討し、フランス語教育の実践的側面の成果をまとめた。授業においてボードゲームを使用する際の準備事項・使用方法・評価方法・レベルの合わせ方などについて一定の知見が得られた。また、ボードゲームデザイナーの協力を得て、没入を生み出すゲームデザインやシリアスゲーム作成にかかわる議論をし、ワークショップやシンポジウムをおこなった。その成果については現在執筆中である。
3. ゲームの没入感と楽しさが学習に際してポジティブに働く側面とネガティブに働く側面について物語・デジタル空間とアナログ空間・フロー概念といった観点から検討し、感情と理性および身体と精神の関係について考察した。また、ワークショップ型の授業においてゲーミフィケーションをテーマとし、ビデオゲームとアナログゲームの両方をプレイしながら実践的側面からも検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

海外からボードゲームデザイナーを招聘するなどこれまで実践できなかった計画が進んだ。
今年度で予定した計画は終了する見込みである。

今後の研究の推進方策

2023年度は以下の4つの計画を進めていく。
1. GAMEFULQUEST尺度を用いた調査で得られたデータを分析し発表していく。
2. 日本とフランスにおけるゲームプレイの差異を検討し、没入感やゲーム文化の違いがあるのかどうか、あるとすればそれはどのようなものかを検討する。 具体的にはフランスの社会学者であるVincent Berryが実施したゲームについての調査の日本語版を作成し、日本でもデータを取得することを目指す。
3. 引き続き、授業においてビデオゲーム(デジタルゲーム)、ボードゲーム(アナログゲーム)、ロールプレイングゲーム等を導入し、どのような方法で実践すればより高い教育効果を得られるのかを検討する。
4. 以上のデータや実践から得られた知見を哲学的に再検討し、ゲーミフィケーションが成立しうるような条件を仮説的に抽出する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (22件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (7件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 5件) 学会発表 (12件) 学会・シンポジウム開催 (3件)

  • [雑誌論文] 国際学部「ワークショップ」におけるゲーミフィケーションをテーマとした授業実践の報告2024

    • 著者名/発表者名
      山本晃輔、曽我千亜紀、中山英治
    • 雑誌名

      大阪産業大学人間環境論集

      巻: 23 ページ: 31-51

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Internet Gaming Disorder Tendency and Game Engagement among Esports Player2023

    • 著者名/発表者名
      Kohsuke Yamamoto , Chiaki Soga , Julien Menant
    • 雑誌名

      Osaka Sangyo University, Journal of Human Environment Studies

      巻: 22 ページ: 31-38

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 大学生と一般成人におけるゲーム没入感と好まれるゲームタイトルーテキストマイニングによるコレスポンデンス分析を用いた比較研究ー2022

    • 著者名/発表者名
      山本晃輔, 曽我千亜紀, ムナン・ジュリアン
    • 雑誌名

      大阪産業大学人間環境論集

      巻: 21 ページ: 1-9

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] フランスにおけるボードゲームの実践と2020年のロックダウン2022

    • 著者名/発表者名
      ムナン・ジュリアン, 曽我千亜紀, ドゥプラド・ヤニック, 山本晃輔
    • 雑誌名

      大阪産業大学人間環境論集

      巻: 21 ページ: 11-27

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本語版ゲーム没入感尺度(GEQ)の信頼性および妥当性の検討2021

    • 著者名/発表者名
      山本晃輔、曽我千亜紀、MENANT Julien
    • 雑誌名

      パーソナリティ研究

      巻: 29 号: 3 ページ: 187-190

    • DOI

      10.2132/personality.29.3.11

    • NAID

      130007986420

    • ISSN
      1348-8406, 1349-6174
    • 年月日
      2021-02-15
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 遊びとゲームのヴァーチャル化:ゲーム空間のグローカリゼーション2021

    • 著者名/発表者名
      曽我千亜紀、MENANT Julien、山本晃輔
    • 雑誌名

      人間環境論集

      巻: 20 ページ: 89-104

    • NAID

      120007186665

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Le paysage de l'actual play en France2021

    • 著者名/発表者名
      MENANT Julien、山本晃輔、曽我千亜紀
    • 雑誌名

      人間環境論集

      巻: 20 ページ: 139-167

    • NAID

      120007186669

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] ビデオ・アナログゲームの教育、発達への利活用を考える2024

    • 著者名/発表者名
      山本晃輔、曽我千亜紀、上杉真人、ムナン・ジュリアン、入江智也、清水寛之
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 対面とオンラインのコミュニケーション空間:デジタルゲームとアナログゲームを比較して2023

    • 著者名/発表者名
      曽我千亜紀 , 山本 晃輔、ムナン・ジュリアン、ドゥプラド・ヤニック
    • 学会等名
      社会情報学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Mettre en scene la grammaire en classe avec des jeux de societe2023

    • 著者名/発表者名
      ムナン・ジュリアン
    • 学会等名
      第38回関西フランス語教育研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] eスポーツプレーヤーにおけるゲーム依存と没入感2023

    • 著者名/発表者名
      山本晃輔、曽我千亜紀、MENANT Julien
    • 学会等名
      日本発達心理学会第34回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲームの楽しさとゲーム依存 La dimension culturelle dans les jeux de société : le Japon en France2023

    • 著者名/発表者名
      曽我千亜紀、山本晃輔、MENANT Julien, DEPLAEDT Yannick
    • 学会等名
      科学研究費成果合同報告会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲームにおける楽しさはフローなのか?2022

    • 著者名/発表者名
      曽我千亜紀 , 山本晃輔 , MENANT Julien , DEPLAEDT Yannick
    • 学会等名
      2022年社会情報学会(SSI)学年大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲームにおける没入感とは何か2022

    • 著者名/発表者名
      曽我千亜紀 , 山本晃輔 , ドゥプラド・ヤニック , ムナン・ジュリアン
    • 学会等名
      日本デジタルゲーム学会2022年夏季研究発表大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲーマーのこころを理解するための心理学研究アップデート2022

    • 著者名/発表者名
      横光健吾 , 山本晃輔 , 田中勝則 , 曽我千亜紀 , 入江智也 , 新川広樹
    • 学会等名
      日本心理学会第86回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲーム没入感尺度(GEQ)の哲学的研究2021

    • 著者名/発表者名
      曽我千亜紀, 山本晃輔, ムナン・ジュリアン
    • 学会等名
      社会情報学会(SSI)学年大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲームの心理学:熱中、モチベーション、嗜癖、e スポーツ2021

    • 著者名/発表者名
      横光健吾, 山本晃輔, 田中勝則, 新川広樹, 曽我千亜紀, 岩野卓, 入江智也
    • 学会等名
      日本心理学会第85回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] eスポーツプレーヤーにおけるゲーム没入感2021

    • 著者名/発表者名
      山本晃輔, 曽我千亜紀, ムナン・ジュリアン
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会第30回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲーム没入感尺度(GEQ)日本語版開発の試み2020

    • 著者名/発表者名
      山本晃輔、曽我千亜紀、MENANT Julien
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 上杉真人氏とアントワーヌ・ボウザ氏を招聘したワークショップ「ボードゲームデザイン Creer des jeux de societe」2023

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] Saashi氏とアントワーヌ・ボウザ氏を招聘したワークショップと対談「Auteurs de jeux de societe; ボードゲームの作者とは」2023

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] アントワーヌ・ボウザ氏講演会「ゲームの没入感とモチベーション」2023

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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