研究課題/領域番号 |
20K03183
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 学校法人文京学院 文京学院大学 |
研究代表者 |
長野 祐一郎 学校法人文京学院 文京学院大学, 人間学部, 准教授 (00325870)
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研究分担者 |
森田 裕介 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20314891)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 教育 / 生理指標 / 皮膚コンダクタンス / 心拍数 / ウェアラブル機器 / 授業評価 / 生体情報 / ウェアラブル / IoT / 教育評価 / 発汗 / STEM教育 / 心拍変動 / 生体計測 |
研究開始時の研究の概要 |
生体計測を用いた教育評価には,意欲や関心,態度といった情意領域における評価を可能にするだけでなく,授業期間内の時系列的評価など,多くのアドバンテージがある。本研究では,デジタルファブリケーション技術やIoT(Internet of Things)技術を組み合わせ,現場で運用しやすい計測器を作成し計測環境を再デザインすることで,計測に伴う物的・人的コストを大幅に削減し,実際の授業場面における大規模測定を可能にする。また,授業参加者から得られた生体反応(心拍数,発汗)の解釈に,様々な生理心理学的知見を適用することで,学習者の状態・特性の把握を可能にし,授業評価の客観性・教育効率の向上を目指す。
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研究成果の概要 |
オープンソース資産を導入し,金銭的・人的コストの低い,授業中の計測に特化した皮膚コンダクタンス,心拍測定システムの構築を行った。STEM教育授業での6回の測定では,講義回に比べ,測定や組み立てなどの実習回で,ポジティブな主観評価が得られた。「不快-快」,「活気のある」,「集中した」評価が,生理反応と比較的強い関係を示す可能性が示された。授業形態に関わらず,生理反応の高さは受講者の快さを反映する可能性が考えられた。授業に対する活気評価の高い学生は,覚醒水準が低下しやすい授業後半でも比較的高い覚醒を維持した。集中評価は,皮膚コンダクタンスのみと関係し,心拍数による集中度評価は難しいと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,オープンソース資産の導入により,金銭的・人的に低コストで,授業中の受講者の生理反応測定を可能とした。さらに,STEM教育を対象とした実測では,講義において覚醒が低下しやすい参加者が存在すること,皮膚コンダクタンスが授業に対する快-不快評価や活気,集中を反映する可能性,心拍数による集中評価が困難である可能性が示された。これらの結果は,従来知識やスキルに偏りがちであった授業評価に,態度やモチベーションの評価を加え,参加者の特質に応じたカリキュラム提供の可能性を開くものである。
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