研究課題/領域番号 |
20K03200
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
中野 良樹 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (50310991)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 洞察 / 問題解決 / タングラム / 小学校生活科 / 意識下過程 / 学校教育 / 協働的問題解決 / 創造的思考 / 創造的問題解決 / 質的分析ソフト / 協働性 / 心理学実験 / 学び合い |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,既存の枠をこえて発想したり多様な可能性を吟味したりなど創造性を要する問題場面で,他者との協働がどのように解決を促進するのかという問いを実証研究と実践研究により検証する。「おもちゃ」を軸にした創造的問題解決の実験と,小学校生活科での授業実践を並行して実施する。研究1では,タングラムを用いた心理学実験により「創造的思考が求められる課題で,どのような条件や環境が協働性を高め,問題解決を促進するのか」を検証する。研究2では,「授業場面では,どのような手立てが子どもたちの協働性を高め,創造的な問題解決へと導くのか」について,小学校生活科「うごくおもちゃづくり」の単元で明らかにする。
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研究成果の概要 |
本計画の目的は、認知実験と教育実践の両面から、協調的で創造的な問題解決が生まれる仕組みを明らかにし、そうしたプロセスを促進する手段を検討することであった。研究の最初の成果は、図形パズル・タングラムの問題解決過程を検討し、この問題解決が潜在的で漸進的に解に到達することを明らかにした。この成果は、国際学会18th European Congress of Psychology (Brighton, UK)で報告された。 教育実践面では、附属小学校の生活科研究授業において、おもちゃを核とした授業づくりに取り組んだ。助成期間中に9回の研究授業を実施し、その成果は秋田大学附属小学校紀要に掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グローバル社会に向けてこれからの学校教育で育むべき能力は,他者と協働して解決策を創造する力や対話を重視し未知の状況に対応する思考力,すなわち協働的で創造的な問題解決力とされる。こうした資質・能力を育むために,本計画で得れれた成果は実証研究に裏づけされ,教育現場で実践可能な提案となりうる。「おもちゃ」を核にして認知心理学実験と小学校での授業実践を統合したことで,問題解決時の行動分析から,協働性を促す授業づくりまで一貫して検討する方法論を開拓した。これらの成果をもとに,学び合いを促す協働の形態や環境設定,アイディアを創発する対話のあり方などを検証する土台となる。
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