研究課題/領域番号 |
20K03209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
石川 聡子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30314438)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 教育困難校 / キャリア形成 / 職業教育 / STEM教育 / 理系教育 / キャリア教育 / STEAM教育 / 学校から仕事へ / 能力 / 就職 / SDGs / カリキュラム開発 |
研究開始時の研究の概要 |
STEAM教育は、欧米やアジアで広く普及しつつある教科横断型とも言える新しい教育のかたちである、エンジニアデザインプロセスやテクノロジカルデザインプロセスを取り入れ、またプログラミングに限定しない広いテクノロジーを活用しながら、数学や理科の概念や知識も融合させて学ぶものである。これは科学技術人材の育成を視野に入れた教育であるが、最先端の高度な科学技術にコミットする人材育成だけでなく、中等教育段階での学習全般が必ずしもうまくいっていない生徒がキャリア形成をおこなうための学びとして有効に働くようなSTREAM教育のカリキュラムや教材を作成する。
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研究実績の概要 |
日本の高等学校とくに教育困難校における職業教育において、どのようなSTEM教育プログラムを開発すればキャリア形成にとって有用か、このような問題意識のもとに、令和5年度は主に後期中等教育(高等学校)における職業教育についての文献調査をおこなった。 主にヨーロッパ諸国における職業教育プログラムの特徴等について調べたところ、多くの国の職業教育は改革されており、たとえば、職業訓練を受けて就職した若者の収入が改善したノルウェーの例などがある。職業教育を経て就職する若者に対して、特定の職業に必要な特定のスキルを身に付けることや学力そして社会的スキルだけでなく、型にはまらない手作業がうまくできることや認知的スキルを身に付けていることへのニーズが労働市場において高まっており、高校生向けの職業教育プログラムの選択肢を拡大することの意義が認められている。以上のことなどから、日本の教育困難校におけるキャリア形成や職業教育におけるSTEM教育のプログラムを開発する際には、手作業を使ったものづくりなどのアクティビティを取り入れることや認知スキルの開発を促すことが1つの有用性を持っていると考察することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
パンデミックの影響から学校現場の協力を経て実践的に取り組む機会を得ることが困難になったことから、文献研究による研究の遂行に切り替えて研究を進めることになった。これまで職業教育についての研究実績はほぼなく、新たな取り組みであることから、必要な先行研究にアクセスすることができるようになるまでに一定の時間が必要であり、当初予期していないことであったため試行錯誤が続いた。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き中等教育段階における職業教育やキャリア形成についてのプログラム開発に関連する文献研究をおこない、そこから得られる知見をまとめる。また、高校生の就職を支援する企業などの調査もおこない、高校生の就職先である事業所や高校の進路指導担当教員、高校生にかかる実態や就職支援の方策などについて明らかにすることを通して、職業教育やキャリア教育のためのSTEM教育のプログラムの開発に取り組む。
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