研究課題/領域番号 |
20K03221
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
洞口 俊博 独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, グループ長 (00238768)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 科学教育 / 天文 / 宇宙物理 / 光学赤外線天文学 |
研究開始時の研究の概要 |
さまざまな問題を抱える現代社会において、自立した人間として主体的に判断し、多様な人々と協働しながら新たな価値を創造する人材の育成は、教育界の喫緊の課題となっている。本科研費はその人材教育に資するために、学習者が主体的に、そしてお互いに対話することによって問題の本質を捉え理解を深める、アクティブラーニングの手法を用いた科学教育プログラムの開発を目指す。宇宙には非常にシンプルな法則性を持つ素材が多数存在し、科学的な自然の理解に最適であることから、天体観測を含む天文学を題材に開発を行う。
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研究実績の概要 |
さまざまな問題を抱える現代社会において、自立した人間として主体的に判断し、多様な人々と協働しながら新たな価値を創造する人材の育成は、教育界喫緊の課題となっており、生徒が知的好奇心を持って自然の事物・現象に接し、その中で得た気づきから疑問を形成して課題を設定し、探究の過程全体を主体的に遂行できるような指導の重要性が強く指摘されている。宇宙には非常にシンプルな法則性を持つ素材が多数存在し、科学的な自然の理解に最適であることから、本科研費では天体観測を含む天文学を題材に、学習者が主体的に、そしてお互いに対話することによって問題の本質を捉え理解を深める、アクティブラーニングの手法を用いた科学教育プログラムの開発を行う。 今年度は、観測画像から天体の明るさや色、大きさなどを正確に測定できるソフト"マカリ"を利用した教育プログラムについて、その新しく拡張された機能を含めて検討を進めるとともに、対面型のワークショップを開催して、金星の見かけの大きさと太陽からの離角をもとに金星の軌道を描き、内惑星の位置と満ち欠けの関係を具体的に実感できるプログラムに対する実践、評価を行った。また電子観望ができることで最近注目されているスマート望遠鏡について、その特徴を把握するとともに教育的に利用するための方法について検討を行うとともに、研究協力者との情報共有を効率的に行うために、Googleサイトを利用したWebページの充実を行い、教育プログラムの実践、評価、広報を今後さらに進めるための講習会、ワークショップの持ち方について検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
天体観測に基づいた科学教育プログラムについて、取得した観測画像を用いた開発と改良が進められているものの、新型コロナウィルスの影響によって研究協力者との打ち合わせや集中的な作業会が以前のように行うことができなくなり、教育プログラムの実践評価のための対面型の講習会、ワークショップも1回しか開催することができなかった。研究協力者との打ち合わせや検討作業はネットワーク会議ソフトを利用して行い、今後本格的に再開する予定の対面型講習会、ワークショップについて、実施方法、内容の検討を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
これまで開発を行った惑星の軌道に関する教育プログラムなどに加えて、天体の大きさや明るさ、距離などをテーマとしたスマート望遠鏡を用いた観測を含む教育プログラムの開発を進め、学習者が問題の核心を把握し、立てた問いに対して周囲の人々と協働しながら解決に向かう「主体的・対話的で深い学び」の実践を目指す。これまで行うことが難しかった対面型の講習会やワークショップを実施することによってそれらの評価、改良をはかるとともに、総合的なプログラムの評価を行う。
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