研究課題/領域番号 |
20K03233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
渡邉 重義 熊本大学, 大学院教育学研究科, 教授 (00230962)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 理科学習 / 教員養成 / 教材知 / 学習知 / 探究 / 熟達教員 / 教材研究 / 教員研修 / 理科教師 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の理科教育では,探究する学びの過程で学習者が既有の知識や技能を生かしながら情報を読み解き,思考力・判断力・表現力等を形成していくことが求められている。このような深い学びを成立させるためには,教材の特性を生かした学びの場の設定や対話的かつ協働的な学びを練り上げるための教材や資料の準備等が必要となる。そこで,本研究では,教師の理科の教材に関する知識(教材知)の実態,教師の学習に関する知識(学習知)の実態を明らかにし,教材知と学習知の融合による探究学習のための授業構想力と実践力を調査して,理科授業の改善と教員養成および教員研修のための方策を提起する。
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研究成果の概要 |
教員養成段階の大学生は①「教材知」については内容・教材に関する基本的な知識や深い知識、教材に関連する日常の事象や場面に関する知識等の必要性を実感できるようになる、②「学習知」については学習者の思考の活性化や表出に関する具体的な方策に着目できていない、③「探究」についてはテーマ設定、教材・教具の準備、学習構想の必要性を認識しているが、実験方法の考案や選択、予備実験、教材研究を必要とする意識は弱いことがわかった。教育実習を終えた大学生は「教材知」「学習知」を省察からの改善の過程で見直し、熟達教員は教員個人に自己研鑽する姿勢があり、「教材知」「学習知」を新たな実践のための蓄財として習得していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって明らかになった教員養成段階の大学生の「教材知」「学習知」の特徴と傾向は、理科教育の理論を実践に結び付るための講義や演習において習得・活用・探究の展開と、その流れで学習するときの視点と方法を提示する。また、「探究」的な学びを構想する過程で、実験方法の考案や選択を検討する学びと、予備実験および教材研究を行う経験が鍵になることを示唆する。また、探究を通した深い学びのためには、教師が1時間の授業を成立させるためのPDCAサイクルで「教材知」「学習知」を考える視点から、長期的な視野で「教材知」「学習知」の習得と熟成を考えるように転換する課題があることを明らかにした。
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