研究課題/領域番号 |
20K03281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 白百合女子大学 |
研究代表者 |
椎橋 元貴 (椎橋げんき) 白百合女子大学, 人間総合学部, 准教授 (10788938)
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研究分担者 |
大貫 麻美 白百合女子大学, 人間総合学部, 教授 (40531166)
石沢 順子 白百合女子大学, 人間総合学部, 教授 (40310445)
高橋 貴志 白百合女子大学, 人間総合学部, 教授 (10259187)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | プログラミング的思考 / 論理的思考 / 乳幼児期 / 造形あそび / クラフト紙 / 萌芽 / プログラミング的思考の萌芽 / 発達段階 / 乳児 / 6つの分類規準 / 遊び / 乳幼児教育 / 乳児期 / 乳幼児 / 造形 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では保育所において追跡調査を5年間行い、乳幼児がクラフト紙を用いて遊ぶ際に見られるプログラミング的思考力の萌芽と、その発達を明らかにする。クラフト紙は、保育教材としての研究は非常に少ないが、安価であり乳児期から使用できる安全性と高い可塑性があるなど素材として多くの利点がある。調査では、個々の乳幼児がクラフト紙を用いて遊ぶ様子をビデオカメラにより記録する。活動内容や遊び方の変化を分析対象として、映像記録と保育士への聞き取り調査を基に、乳幼児に見られるプログラミング的思考力の類型化を行い、思考の発達過程の体系化を試みる。本研究の成果は保育・幼児教育に貴重な科学的視座をもたらすと期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究は、乳幼児がクラフト紙を用いて遊ぶ際に見られるプログラミング的思考の萌芽とその発達段階を明らかにすることを目的として、5年間の追跡調査を行う4年目の研究となる。 これまでの調査では、プログラミング的思考の構成要素である論理的思考に着目し、事例研究を行ってきた。2023年度までの調査と分析からクラフト紙で遊ぶ0歳児クラス(0歳10か月)の乳児に論理的思考の特徴として示されている「幼児の論理的思考の分類規準」の6つの視点のうち、3つの規準に関する思考の萌芽が確認できた。次に1歳児クラス(2歳10か月)に見られるプログラミング的思考の萌芽については6つの視点すべてを確認することができた。さらに、2歳10か月の乳児からは「遊びに内在する要素を確かめる行動」と6視点の往還も確認できた。これらは「遊びに内在する要素を確かめる行動」と6視点が相互に関わり往還しながら深まっていく可能性を示唆しているといえる。 また、同様の事例において、プログラミング的思考の観点から分析したところ0歳児クラス及び1歳児クラスの行動から、「遊びに内在する要素を確かめる」行動と論理的思考の要素である「気付き」「分類」「分析」の全ての萌芽が確認できた。また、1歳児においては一連の遊びの中でプログラミング的思考を構成する複数の要素について、最初は不十分であった論理的思考の萌芽が、その後の経験から精緻化されている可能性がうかがえた。そして、1歳児では見いだされなかった「関係性を思考する力」の萌芽について、3歳児にはその萌芽が確認された。上記の成果について日本科学教育学会にて発表を行い、白百合女子大学紀要にて論文にまとめた。 プログラミング的思考の萌芽の特徴について調査済の2歳児クラスの事例及び保育室以外の多目的ホールで行った3歳児クラスの事例も分析を進めており、2024年度の日本保育学会等で公表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査対象園で新型コロナウイルスが5類に移行したことを受け、保育体制について年中行事などを優先することになり、一部調査の時期を遅らせる必要が生じた。調査時期は計画より遅延したが、調査対象園と実施計画の再調整を進めており、2024年度から調査を再開する予定である。上記の状況をふまえ「やや遅れている」と評価した。 調査が行えなかった期間、3歳児クラスの行動分析を進め、これらを整理したプログラミング的思考の要素や得られた知見を日本科学教育学会で発表した。 なお、調査開始時期が遅くなったために分析が終了していない他の3歳児クラスの事例がある。これらについて今後分析を進め、2024年度内に成果発表を行うことを予定している。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症蔓延の影響により行えなかった海外の知見に関する調査や国際学会での発表について、2024年度内の実施を計画している。2023年度から新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行したため、年中行事の再開などその対応に追われる調査対象園の負担を考慮し、研究者による調査対象園への直接訪問や聞き取り調査の回数は2023年度の予定と同様に3か月に1回程度とする。クラフト紙を用いた活動を行う際の映像記録は継続して依頼する。また、2023年度までに行った3歳児以下を対象に用いていた調査方法が,さらに上の年齢を対象とした調査においても妥当であるか検討し、調査対象園と調整をした上で調査を進める。 本研究の成果は日本保育学会、日本科学教育学会の全国大会で発表するとともに、白百合女子大学紀要等にまとめて報告する。
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