研究課題/領域番号 |
20K03284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
畑田 彩 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (90600156)
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研究分担者 |
阿部 健一 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 教授 (80222644)
宗田 勝也 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 研究員 (80771766)
鷹木 朗 京都芸術大学, 芸術学部, 教授 (90617797)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 鑑賞教育 / 環境教育 / ワークショップ / 学校教育 / 教材開発 / オンライン教材 / コロナ禍 / 図画工作 / 美術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、小学校の「図画工作」及び中学校の「美術」における鑑賞を、環境教育の新しい場として活用するとともに、総合教育としての鑑賞教育の構築を目指す。そのために、まず、教室内で完結する鑑賞用環境教育教材・プログラムを開発する。また、そのプログラムを実施する教員養成のための研修プログラムを開発・実践する。併せて、道徳、国語・理科などとリンクした「図画工作」「美術」の枠にとらわれない鑑賞教育を構築する。 さらに、これらのプログラム開発に研究機関が所有する研究資料を利用することで、研究機関が有する知的財産を教育の現場で活用するモデルを作る。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、①絵画の一部額装と落選作品集及び落選作品のスライドショーの作成、②絵画を用いた紙芝居づくりのワークショップの実施、③絵画を用いたかるたづくりのワークショップの実施、④博物館学芸員資格取得科目である「博物館教育論」受講者有志と企画した絵画展の実施、⑤国連子ども環境ポスターを用いて行われた中学校、小学校での鑑賞授業の見学を行った。 ①では、絵画展に備えて、入選作品21点を額装した。また、落選作品を閲覧できる冊子を作成するとともに、落選作品をパワーポイントにまとめたスライドショーを作成した。落選作品をまとめた冊子は、本科研の成果物の一つとなった。②では、「世界の友達と紙しばいをつくろう」と題したワークショップを2022年8月13日に越後「森の学校」キョロロで開催した。親子5組の参加のほか、絵画を鑑賞する人が大勢訪れ、盛況だった。③は、関西環境教育学会のワークショップとして2022年11月19日に京都外国語大学で開催した。かるたづくりは子どもから大人まで楽しめる活動になること、かるたの文章を考えることが絵画をよく鑑賞しなければならないしかけとなることを確認できた。④は、①で作成した額装絵画、落選作品のスライドショー、落選作品集を用いて、「国連子ども環境ポスター原画展-It's a small World」と題する絵画展を2022年12月12日から24日まで、京都外国語大学国際文化資料館で開催した。約100人のお客さんが訪れ、アンケート結果からは好評であったことがうかがえた。⑤では、新潟県のM中学校の1年の美術の授業および京都府のI小学校5.6年生の図画工作の授業で、「国連子ども環境ポスター」を用いて行われた鑑賞の授業を見学・記録した。いずれも先生方が作成された授業案がプログラム案作成の参考になった。 これらの活動を行うため、計5回の打ち合わせを対面または遠隔で行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度に予定していた研究をほぼ終えることができた。ワークショップや絵画展の実施、学校教育での教材としての利用など、絵画を用いたさまざまな教育活動を実践に移すことができた。打ち合わせも密に行い、計画的に研究を進めることができた。さらに、その成果を学会で発表することができた。 一方で、完成できなかったのは、鑑賞プログラム案をまとめた教材集の作成である。令和4年度に実施された活動例を教案、プログラム進行表、ワークシートにまとめるところまではできたが、それ以外のプログラム例を考案し、まとめるところまでには至らなかった。これは科研終了年度となる令和5年度の課題としたい。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、引き続き学校教育での絵画を活用した鑑賞教育を実施したい。今までは見学し記録するだけだったが、研究代表者や研究分担者自身が授業を行うことも検討している。 また、令和4年度に行った絵画展で、絵画展で展示するもののパッケージ化ができたため、今後全国の博物館の協力を募り、巡回展とそれに合わせたワークショップを、生涯教育として行うことも検討する。 そして、これらの活動をまとめたプログラム案をまとめた教材集(CD-ROM)を完成させる。 これらの活動の成果を学会発表や論文として発表する。
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