研究課題/領域番号 |
20K03301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
芳賀 繁 立教大学, 名誉教授, 名誉教授 (10281544)
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研究分担者 |
重森 雅嘉 静岡英和学院大学短期大学部, その他部局等, 教授 (00426149)
吉川 肇子 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (70214830)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レジリエンス / 緊急時訓練 / グループワーク / シミュレーション / 安全教育 / セーフティII / ゲーミング / 航空会社 / 制御焦点理論 / オンライン実験 / 安全マネジメント / 安全 / 教育研修 |
研究開始時の研究の概要 |
プラント,航空,鉄道,病院などの社会技術システムには,変化する状況や外乱に柔軟に対応して機能を維持することが求められる。このためには,システムを構成する人々,とりわけ現場第一線で働く人のレジリエントな(柔軟で臨機応変な)対応能力を高める必要がある。本研究では,社会心理学,レジリエンス・エンジニアリング,ゲーミングの知見を応用して,産業現場でのレジリエントな安全行動を促進するための教育研修用のゲームを開発し,その効果をシミュレーション実験で検証する。
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研究実績の概要 |
従来の安全訓練は,標準作業手順を教え,その通りに行動することを求めるものが多い。また,決められた手順やマニュアルにない事態に遭遇したときは,上長や指令員に報告して指示を求めるよう教育している。しかし,想定外の事象に遭遇した際には,自ら判断し迅速に行動することも必要である。そのため,我々はA航空会社の安全スタッフと共同で,緊急事態における航空乗務員のレジリエンスを高めるためのシナリオシミュレーション「ISERA」を開発した。研修後に実施したアンケートの結果,参加者はグループディスカッションを用いた教育訓練に不慣れであったにも関わらず,議論は活発に行われ,先輩や職位が上の者に対しても自由に自分の意見を表明できたことが伺える。また,この訓練が,楽しく,有意義で,緊急時対応への理解が深まったと感じたことが明らかになった。 防災ゲーム「クロスロード」を安全研修に応用してレジリエントな行動を促進する試みを3社で実施した。研修では,ゲームに使う問題をグループワークによって作成する形式とした。問題作成の過程で,自分の職場で経験したジレンマ状況を紹介したり,どのような想定外の事象が起こり得るかを話し合ったりすることで,レジリエンスに必要な「予測」する力,「ハザード知覚」をする力,ノンテクニカルスキルの要素である「状況設定」をする力が身に付くと考えられた。実際,研修後に実施した振り返りには,「マニュアルに捉われ過ぎず、自分で考え判断し、行動していくことが重要だと感じた」,「多数派の意見より、少数派の意見について深掘りすることも重要だと感じた」,「当該手法は、コミュニケーション力の向上に寄与できるものと感じた」などの記述がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度および2021年度にCovid-19のパンデミックにより実験・調査ができなくなって研究が遅れた。2022年度には遅れを取り戻すべく精力的に研究を進めたが,当初の予定を1年延長して2023年度に研究を終了する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究実施計画では,開発したゲームの効果の検証を2022年度に行うことを予定していたが,2023年度に実施する。とくに,A航空会社で試行したISERAの効果を従来の緊急脱出訓練と詳細に比較したい。そのうえで,2023年度末までに研究を終了し,成果を公表する。
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