研究課題/領域番号 |
20K03305
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 関東学院大学 (2021-2022) 甲南女子大学 (2020) |
研究代表者 |
大友 章司 関東学院大学, 人間共生学部, 准教授 (80455815)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 潜在的リスク / 不健康な消費行動 / 災害対応行動 / 動機 / レジリエンス / 災害関連行動 / 健康関連行動 / グラウンデット認知アプローチ / 経験サンプリング / 個人内変動 / 不健康な食品摂取行動 / 環境変動 / グラウンデッド認知アプローチ / 衝動的動機 / グランデッド認知アプローチ / 食品消費行動 / 避難行動 |
研究開始時の研究の概要 |
不健康な食品消費行動や災害時の避難行動を遠ざける生活環境に存在する潜在的リスクの問題を、経験サンプリングや避難行動タイムマップといった環境と個人の時間的な変動を測定する研究手法を用いることで、その認知的メカニズムを実証的に明らかにする。それにより、環境がもつ包括的な潜在的リスクの影響によって問題行動が生じることを可視化させる。さらには潜在的リスクへの耐性を高めるレジリエンス力のシミュレーションモデルとして発展させ、不健康な食品消費行動や災害時の避難行動といったこれまで行動変容が困難であった現実問題の解決に心理学の枠組を応用するアプローチを提唱する。
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研究成果の概要 |
不健康な消費行動の促進や災害時の対応行動を抑制する生活環境の潜在的リスクの問題について、グラウンデッド認知モデルの枠組に基づき、動機を生じさせる環境要因の影響の研究を行った。本計画の結果、フードアウトレットや被災経験といった社会的文脈が行動に関連していることが示された。さらに、社会的文脈の安定的な影響である固定効果に加えて、時点により個人の動機が変動することで、動機と行動の一貫しない現象が生じていることを指摘した。このような生活環境の潜在的リスクを生じさせる社会的文脈や時点による認知や動機の変動の影響に適応するための耐性としてのレジリエンスをシミュレートするモデルの提唱を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動機と行動の乖離の問題は、不健康な消費行動や災害時の対応行動を変容する上で大きな課題となっていた。本計画では、個人を取り巻く環境の影響を個人間だけなく個人内の変動で捉えるための経験サンプリングやタイムマップの手法を用いた研究を行った。不健康な消費行動では、2重動機のパターンが類似しているという従来の研究では観測されていない新たな関連性が示唆された。また、災害時の対応行動では、平日、週末によって、取られる行動の選好は同様である一方、時間帯によってその顕在性が異なっていた。本計画では、行動の動機を形成している環境が個人間だけでなく個人内の変動すること明らかにし、適応モデルを実証的に示した。
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