研究課題/領域番号 |
20K03318
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
|
研究機関 | 成城大学 (2021-2023) 創価大学 (2020) |
研究代表者 |
渋谷 明子 成城大学, 文芸学部, 教授 (10635288)
|
研究分担者 |
坂元 章 お茶の水女子大学, 理事・副学長 (00205759)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | テレビドラマ / アニメ / ダイバーシティ / ゲーム / ジェンダー / 内容分析 / 縦断研究 / 影響 / テレビ / パネル調査 / ドラマ / 多様性 / 偏見 / キャラクター |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、若い世代を対象に質問紙調査を複数回を行い、ジェンダー、性的指向などでマイノリティが登場するようなテレビドラマやアニメを見ることで、マイノリティへの差別や偏見を低減させる効果がみられるのかどうかを解明するために行う。同時に、テレビドラマやアニメの登場人物の多様性についても分析し、差別や偏見を低減させたり、増強させたりする可能性があるメディア表現の特徴、どのような視聴者が差別や偏見が低くなり、どのような視聴者が高くなるのかを実証的に解明し、マイノリティへの差別や偏見の解消に向けて、メディア表現の多様性を実現する重要性と、差別や偏見を低減するための条件を提言をすることである。
|
研究成果の概要 |
2020年11月(T1)、2021年6月(T2)、同12月(T3)にテレビドラマ・アニメまたはゲームを週3時間以上利用する16歳から24歳を対象に3回のパネル調査を実施した。その結果、ドラマ・アニメで外国出身者を多く見た人は外国出身者への不安感が低下した。障がい者では同様の効果はみられず、性的マイノリティでは逆に態度が厳しくなった。 よく視聴されたドラマ・アニメ31番組の内容分析も行い、パネル調査と統合した。その結果、ステレオタイプ的な描写は男性のジェンダーステレオタイプを強化する影響がみられた。その一方で反ステレオタイプ的な描写は男性のセクシズムを軽減していたが、逆の影響もみられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
テレビドラマ、アニメ、デジタルゲームの描写は若い世代のジェンダーやダイバーシティに関する価値観に影響を及ぼす可能性がある。本研究は内容分析と縦断研究(パネル調査)を統合することで、その影響を実証的に検証した。ジェンダーステレオタイプな描き方が保守的なジェンダー観を助長する可能性、逆に反ステレオタイプな表現が変化を与える可能性も示唆されたが、ジェンダー描写、マイノリティの描き方、視聴者の視点によっても異なる可能性も本研究であらためて確認された。
|