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潜在意識-顕在意識指標の並立測定システムの構築と近隣国への排外主義の多層性検証

研究課題

研究課題/領域番号 20K03319
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10010:社会心理学関連
研究機関フェリス女学院大学

研究代表者

潮村 公弘  フェリス女学院大学, 文学部, 教授 (20250649)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード潜在意識測定 / IAT / 潜在意識 / 潜在意識と顕在意識
研究開始時の研究の概要

「IAT技法を用いて測定した潜在意識指標」と「伝統的な尺度構成法を用いて測定した顕在意識指標」という2段階の意識レベルの測定を統合的に扱うことで、多国間関係に関わる認識について検討する。
そのさい日本国内において「排外主義」が高まって来ているとして社会的に大きく問題視されている韓国・中国との関係性に焦点化し、日本・韓国・中国の三ヵ国間の相互認識を対象とする。
また、効果指標として2つの意識レベルを統合的に扱うことで、<効果の大きさ>のみならず、【影響範囲】(潜在指標と顕在指標のいずれの意識レベルの指標にまで影響するか)も検証し、意識調査ではアプローチできない【偏見の潜在化】も含めて検討する。

研究実績の概要

本研究課題の第一の主たる目的は、1)「IAT技法を用いて測定した潜在意識指標」、2)「伝統的な尺度構成法を用いて測定した顕在意識指標」という2段階の意識レベルの測定を統合的に扱うことである。
2023年度には、この目的に沿って、韓国・韓国の国民への認知を対象として、ウェブサイト上でのIAT (Implicit Association Test)技法を用いた測定サイトでのデータ収集と、Google Formsを用いた顕在意識測定とを行い、両タイプの測定データをリンクする調査研究を、2023年6月~2023年7月にかけて実施した。現在、データ分析を進めている。
また、第二の目的は、特に、IAT技法を用いて測定する潜在意識を、(特定の大学の学生だけといったような限定的な調査対象者ではなく)日本国内での多様な年齢層・多様な居住地域の人々からのデータ収集を行い、日本国内における年齢層や居住地域の違いといった差異について検討をすることである。
2023年度には、通年にわたり、すなわち2023年4月から2024年3月にかけて、この目的に沿って、日本国内向けに公開されているウェブサイト上で、韓国・韓国の国民に対する認知をはじめとして、日本国内における主要なステレオタイプ的認知の対象に対する潜在意識を測定している。こちらについては、現時点においても引き続き、潜在意識データのデータ収集を継続しており、今後、分析を進めていく。
なお、ウェブサイトを用いた潜在意識指標測定システムに関して、システム改良についての検討を進め、同システムのシステム構築会社との改良内容の詳細について議論と相談を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年は、第一の目的である「IAT技法を用いて測定した潜在意識指標」と、「伝統的な尺度構成法を用いて測定した顕在意識指標」という2段階の意識レベルの測定を統合的に取り扱うために、韓国への認知・韓国の国民への認知を対象として、ウェブサイト上でのIAT技法を用いた測定サイトでのデータと、Google Formsを用いた顕在意識測定でのデータをリンクする調査研究を、2023年6月~同年7月にかけて実施することができた。
また2023年には、第二の目的である、IAT技法を用いた潜在意識測定を日本国内での多様な年齢層・多様な居住地域の人々からデータ収集を行い、国内における年齢層や居住地域の違いといった差異について検討するという目的に沿って、日本国内向けに公開されているウェブサイト上で、日本国内における主要なステレオタイプ的認知の対象に対する潜在意識変数とデモグラフィック変数の測定を継続して遂行しており、データの蓄積を行っている。
これら上記の2つの目的に対応したデータ収集については、おおむね順調にデータ収集が進められてきたと言える。
その一方で、ウェブサイトを用いた潜在意識指標測定システムについては、システムのローンチ以降、2年以上の年数が経過し、その間にさらなるシステム改良が望ましい点が明確になってきたものの、その改良は、スケジュー的な制約から2023年中には実施することができなかった。以上の3点を総合的に勘案して、現在までの進捗状況として、〔(3)やや遅れている。〕という状況であると言える。

今後の研究の推進方策

第一に、「IAT技法を用いた潜在意識指標」と、「伝統的な尺度構成法を用いて測定した顕在意識指標」という2段階の意識レベルの測定を統合的に取り扱うために、韓国への認知・韓国の国民への認知を対象として、ウェブサイト上でのIAT技法を用いた測定サイトでのデータと、Google Formsを用いた顕在意識測定でのデータをリンクさせた調査研究については、データの分析を進めて、研究発表の準備を進めていく。
第二に、日本国内向けに(厳密には日本語を扱うことができる人に向けて)公開されているウェブサイト上での、日本国内における主要なステレオタイプ的認知の対象に対する潜在意識変数とデモグラフィック変数の測定について、データ収集を継続する。ステレオタイプ的認知の対象テーマごとに収集データ数にばらつきがあるため、外部への研究成果発表に足るためのデータ数となるようにデータ収集・データ蓄積を継続して進める。
さらには、ウェブサイトを用いた潜在意識指標測定システムについて、システムのローンチ以降、2年以上の年数が経過し、その間にさらなるシステム改良が望ましい点が明確になってきており、その改良を2024年中に実施していく予定である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ウェブサイトを活用した潜在意識測定ツールの開発 ―システムの必要性とExplore.Implicitサイト概要の報告―2023

    • 著者名/発表者名
      潮村公弘
    • 雑誌名

      多文化・共生コミュニケーション論叢

      巻: 18 ページ: 5-22

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 韓国人に対する偏見の表出と社会規範:IATを用いた潜在的偏見の測定と顕在的偏見との関連の検証2023

    • 著者名/発表者名
      永吉希久子・潮村公弘・田辺俊介・齋藤僚介・瀧川裕貴
    • 雑誌名

      理論と方法

      巻: 38 ページ: 212-224

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 韓国人に対する偏見への記述的規範の影響:サーベイ実験を用いた検証2023

    • 著者名/発表者名
      永吉希久子・齋藤僚介・潮村公弘・瀧川裕貴・田辺俊介
    • 学会等名
      第75回数理社会学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Websiteを利用したアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)の測定 (1) ―概要の報告―2023

    • 著者名/発表者名
      潮村公弘
    • 学会等名
      日本社会心理学会第64回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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