研究課題/領域番号 |
20K03330
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
及川 恵 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60412095)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 再評価 / 感情コントロール |
研究開始時の研究の概要 |
再評価は適応的な感情制御方略とされているが、再評価には状況を捉えなおす視点の違いにより複数の下位方略があることも指摘されている。本研究では、再評価の有効性を高める具体的な方策を明らかにするため、日常での多様な再評価の下位方略を測定する質問紙を開発し、再評価の多様性という視点から再評価の有効性に関連する要因を解明する。再評価に関する基礎研究を踏まえ、最終的に多面的な再評価を促す教材開発を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、適応的な感情制御方略とされる再評価について、多様な下位方略を効果的に活用するための教材を作成することを目的とした。まず、再評価の下位方略を測定する尺度を作成し、普段の対処傾向や特定のストレス状況における再評価の下位方略と精神的健康との関連を検討した。複数の調査の結果から、各下位方略の特徴や特に精神的健康と関連する下位方略について明らかにした。次に、調査研究の結果を踏まえて、嫌な出来事を多様な再評価の視点から捉えなおすワークを作成した。ワークを実施する介入群と統制群で効力感の変化を比較した結果、作成した教材は介入前の抑うつが高い者に効果的であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、再評価の下位方略を測定するための尺度を作成し、日常生活における再評価の多様性を明らかにした。再評価の下位方略と精神的健康との関連について新たな知見を提供した点で、感情制御研究の発展に寄与すると考えられる。また、本研究を通して作成した、再評価の活用を促進する教材は、精神的健康を維持・増進するための介入を行う際に有用である。ストレスの悪化や抑うつの予防は社会的にも重要な課題となっており、本研究の成果は今後広い対象に向けた予防的介入を行うためにも意義があると思われる。
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