研究課題
基盤研究(C)
本研究では、まず大学教員におけるライフワークたる研究・教育・社会貢献等が,各自のポジティブな人生の意味にどのように位置づけられており,他の職種と比較してどのような特徴を有するのかを検討する。次に、様々な条件下にある大学教員において,ジョブ・クラフティングがどのようになされているのか,どのようなキャリア支援の可能性があるかについて,質的研究(インタビュー調査)を実施して明らかにする。それらの研究を踏まえ、ポジティブ心理学の視点に基づき,大学教員が,意味,やりがいを自ら内省し,その形成を支援するようなジョブ・クラフティングのプログラムの開発を行う。
本研究では、大学教員の仕事・人生の意味を量的・質的に検討し、新たな心理尺度を開発した。まず国内外文献を整理し、意味の多次元モデルの妥当性を確認した上で、翻訳・開発した尺度の信頼性・妥当性を確認した。それを踏まえ、全国の大学教員に調査を実施し、教員は一般より仕事や人生への意味づけが高く、ジョブ・クラフティング、ワークエンゲージメント、ウェルビーイングとも関連を示した。さらにナラティヴ的枠組みに基づく若手研究者向けワークを実践し、意味醸成の教育的効果を検討した。
大学教員への調査を含む量的・質的研究により、仕事・人生の意味は個人・職務・社会・組織の多層で形成され、年代が高いほど強いことが判明した。仕事の意味と人生の意味に関する日本語版の尺度を開発し、意味がジョブ・クラフティングやワークエンゲージメント、ウェルビーイングを高める実証的基盤を提示した。得られた知見は、教員の働きがい向上プログラムや若手研究者向け教育ワークの設計に活用でき、高等教育の質向上と持続的成長に資すると考えられる。
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