研究課題/領域番号 |
20K03336
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤木 大介 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (60403599)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 文章産出 / 言語産出 / 言語心理学 / 表象 |
研究開始時の研究の概要 |
作文等,人が文章を綴る際,心(頭)の中でなにが起こっているかについては,これまで主として認知心理学の領域で研究されてきた。例えば,アイデアを練るとか,それを言語化するとかいったことは示されてきた。一方,これらの行為がどのように心の中でなされるかについては明確な説明がなされていない。そこで本研究では,どのようにして文章を綴っているかについて仮説を立て,その正しさを検証する実験を積み重ねていく。
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研究実績の概要 |
文章産出に関する研究では,実験参加者にどのような文章を産出させるかを統制することが困難であり,従来は作文過程を現象記述的に捉えたモデルが案出され,検討の対象とされてきた。しかしこのモデルでは文章の一文一文がどのように産出されるかは説明できず,どうすればどのような文章を産出できるかという方略の指導にもつながらない。一方,研究代表者は「どうやって文章を産出しているか」を予測できるモデルを提唱し,その一部をすでに実証している。これを踏まえ,本研究では当モデルの妥当性のさらなる検討に加え,書き手の知識の多寡や発達段階の違いからその文章産出の仕方を予測できるレベルまでモデルの精 度を高めることを目指している。 この目的に沿い,令和4年度は児童生徒を対象として文章産出過程の発達的変化を検討するためのデータの取得を行う計画であった。昨年度から進めていた準備にしたがい,公立小学校2,4,6年生を対象に実験を実施し,データの集計と分析を行い,学会発表の準備までを完了した。また,中学2年生を対象とした実験も実施し,今後データの集計と分析を行う予定である。 なお,令和2,3年度に実施予定であった成人の文章産出過程での文の産出時間の検討も行うことも考えていたが,児童生徒を対象とした実験の計画が整ったため,そちらを優先して実施した。本研究計画を申請した際,計画通り研究が実施できない時のためにある程度独立した2つの研究計画を準備するとしていたが,これが功を奏した形となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度に関しては当初の計画通りの進捗であったが,コロナ禍の影響を強く受けていた令和2,3年度に実施予定であった計画については,人を対象とする実験の実施が従前の通りには行えなかったため,遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
期間の前半(令和2,3年度)に実施予定としていた成人を対象とした文章産出メカニズムに関する研究に関しては,一部実験が未実施であるため,データの収集終了後,成果を報告する予定である。 期間の後半(令和4,5年度)に実施予定である児童生徒を対象とした文章産出メカニズムに関する研究に関しては,計画通り進んでおり,今後学会発表や論文公刊を行う。
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