研究課題/領域番号 |
20K03338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
池田 幸恭 和洋女子大学, 人文学部, 教授 (70523041)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 親子関係 / 親の老い / 成人期 |
研究開始時の研究の概要 |
現代日本で少子高齢社会が進行する中で、親子関係は長期化し、生涯における親子関係の重要性が高まっている。本研究では、親の老いを認知することが成人期の親子関係に与える影響について明らかにする。第1に親の老いの認知と親の老いに対する態度との関係、第2に親の老いの認知に関連する要因(親に対する感謝、親子間葛藤、老親扶養意識)、第3に親の老いの認知が及ぼす親子関係の変化について検討する。本研究の成果によって、成人期の親子関係の理解が深まり、現代日本の少子高齢時代の親子関係を考える上での基礎資料を示すことができる。
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研究実績の概要 |
現代日本で少子高齢社会が進行する中で、親子関係は長期化し、生涯における親子関係の重要性が高まっている。本研究の目的は、親の老いの認知が成人期の親子関係に与える影響について明らかにすることである。令和5(2023)年度は、研究1「親の老いの認知と親の老いに対する態度との相互関係(縦断的検討)」の3時点目の調査と研究2「親の老いの認知に関連する要因の検討」の調査を実施し、研究3「親の老いの認知が及ぼす親子関係の変化(インタビュー調査)」の調査準備を進めた。 研究1では、令和4(2022)年2月下旬、令和5(2023)年2月下旬、令和6(2024)年2月下旬に3回のweb調査を実施し、親の老いの認知や親の老いに対する態度について尋ね、1時点目で40代・50代であった606名(男性294名、女性312名)の回答を得た。親の老いの認知と親の老いに対する態度の相互関係について、3時点間の自己回帰モデルに基づいて男女による多母集団同時分析を行った。分析の結果、母親と息子を除く関係で「親の活動性減退」の認知から「親の老いに基づく無常感」への正の関連、母親でのみ「親の心理的成熟」の認知から「親の老いに伴う負担感」への負の関連がみられるなど、父親と母親、息子と娘によるそれぞれの関連の特徴が示された。また、女性では「親の老いによる世代継承性」から「親の心理的成熟」の認知への正の関連がみられるなど、親の老いに対する態度による親の老いの認知への影響も示された。 研究2では、40代・50代の1000名(男性500名、女性500名)にweb調査を実施し、親の老いの認知、親に対する感謝、老親扶養意識ならびに親子間葛藤について尋ねた。男女による多母集団同時分析を用いたパス解析の結果、「親の心理的成熟」の認知が親に対する感謝を介して「老親自立期待」を低減し、「情緒的支援志向」を促すことなどが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5(2023)年度は、親の老いの認知と親の老いに対する態度との相互関係を明らかにするために、3時点の縦断研究における3時点目の調査(研究1)、ならびに研究2の調査を行った。 令和2(2020)年度以降のCOVID-19の流行拡大によって、外出自粛や社会的距離の確保、そして離れて暮らしている親と会うことができない状況がみられたため、1年間の親の様子について回答を求める「親の老いの認知」など主要な調査内容に影響が生じると判断した。そこで、1年間隔による3時点のweb調査の開始時期を令和2(2020)年度から令和3(2021)年度に変更した。 このような状況を踏まえた研究計画の変更の影響もあり、令和5(2023)年度は研究3の調査準備を継続して行った。
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今後の研究の推進方策 |
令和6(2024)年度には、研究3「親の老いの認知が及ぼす親子関係の変化」について、親の老いを認知したことで親子関係が変化したことに関する自由記述を収集した上でインタビュー調査を実施する。令和5(2023)年度に実施した研究1「親の老いの認知と親の老いに対する態度との相互関係(縦断的検討)」ならびに研究2「親の老いの認知に関連する要因の検討」の分析結果も踏まえて、web調査における自由記述とインタビュー調査の内容を精査する。 本研究は、所属研究機関に設置されている「和洋女子大学人を対象とする研究倫理委員会」の承認を得て実施する。
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