研究課題/領域番号 |
20K03345
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小塩 真司 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60343654)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | パーソナリティ / 適応 / 環境 / 時代 / 年齢 / 非認知能力 / ビッグ・ファイブ / 発達 / 個人差 / 調査 / メタ分析 / 適応過程 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでパーソナリティ特性は,多様な適応・不適応的側面との関連が検討されてきた。しかし,その関連は必ずしも研究間で一定しているわけではなく,その不均一性については十分に検討されているとは言いがたい。本研究の目的は,身近な環境・地域・歴史というこれまでにあまり検討されてこなかった,より多様な調整要因を考慮に入れながら,パーソナリティの適応過程を明らかにすることである。この目的のために,大規模な調査とメタ分析とを組み合わせて統合的に検討を行う。このような詳細な適応過程の検討を行うことにより,得られた知見をより効果的な教育的・発達的な示唆や応用につなげることを目指す。
|
研究成果の概要 |
パーソナリティ特性は,時間や状況を超えて比較的安定した心理特性の総称である。個々人のパーソナリティはそれぞれが経験してきた内容によって大きく影響を受けると考えられる。しかし,その経験の中身については不明瞭な点も多い。本研究課題では,パーソナリティ特性と他の変数との間の関連が様々な状況の中でどのように変化していくかという調整効果を明らかにする。第1に,時間横断的メタ分析の手法を用いて,パーソナリティの時代変化が社会指標と関連することが示された。第2に,COVID-19感染拡大が生じる前と後において,パーソナリティ特性と年齢との関連が異なる可能性が示された。第3に,非認知能力について考察した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,パーソナリティ特性は非認知能力を構成する要素としても注目を集めている。非認知能力とは,測定可能であり,何らかの好ましい結果を予測し,可鍛性のある知能や学力以外の要素のことを指す。一部のパーソナリティ特性は社会において好ましい結果をもたらすことから,幼少期よりその特性を高める方向に教育するべきだという政策的な提言や実際の応用が試みられてもいる。しかしながら本研究の結果は,特定のパーソナリティ特性がどのような状況下においても常に好ましい・好ましくない結果につながるとは限らないことを示している。この結果は,固定的なパーソナリティの適応観を再考するきっかけとなることが期待される。
|