研究課題/領域番号 |
20K03353
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 独立行政法人大学入試センター |
研究代表者 |
内田 照久 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 教授 (10280538)
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研究分担者 |
内田 千春 東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (20460553)
橋本 貴充 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 准教授 (20399489)
山地 弘起 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 教授 (10220360)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大学入試センター試験 / 大学受験機会 / 発達 / 外国人児童生徒 / 教育支援制度 / 教育測定 / 大学入試 / 暦年少者 / 外国人児童 / 教育支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,発達面・社会面で配慮が必要な児童生徒のための,客観的な教育測定データの分析や検証に基づいた,教育支援策の設計とその実現を目的とする。 現在,暦年少者の大学受験機会について,センター試験のデータを分析した探索的な研究の中で,暦年齢による受験者数の構成比率の偏りが見つかっている。厚生労働省の月別出生数と比べて,暦年長者が占める比率が高く,暦年少者では低い。一方,試験成績に関しては,逆に暦年少者の方が高いという結果が見出されている。本研究では,さらに詳細な検証を行って,教育的な支援方策の創案を行う。さらに,外国人児童生徒についても,教育測定に基づくアクション・リサーチの形で支援を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では,大学入試センター試験の高卒見込み志願者のデータを分析した。その結果,学年コホート内で月齢の高い暦年長者ほど,月齢別人口の中でセンター試験志願者の割合が高かった。一方,センター試験を受けて国公立大学を受験した者の合格率は,早生まれの暦年少者ほど高かった。ただし,月齢別人口に占める国公立大学の合格者の割合を見てみると,今度は暦年少者で低かった。この一見矛盾した現象の機序を解明するために,21世紀出生児縦断調査の追跡データを分析した。その結果,暦年少者は高校進学時点では学力面で不利だったが,高校の3年間で暦年長者を凌駕する学力を身につけることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
児童生徒の認知発達への月齢差の影響を明らかにするために,人口動態調査・大学入試センター試験・21世紀出生児縦断調査のデータを分析した。早生まれの暦年少者は,高校受験時点では学力面で相対的に不利だが,高校3年間で暦年長者を凌駕する水準まで伸長した。高校段階が月齢による発達差のくびきから解放される年齢段階であり,個人の潜在的な資質と日々の学習の努力が,実質的な成果に繋がる時期であることが示された。 また,外国人児童生徒に関する研究も平行して行い,支援方略を検討した。「外国人の子どもへの学習支援」に関する書籍を出版すると共に,地域での外国人子女への支援の取り組みについても紹介した。
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