研究課題
基盤研究(C)
本研究は,母親と子どもの社会的関係性を胎児期から幼児期にかけて縦断的に調査し,養育者の子育てと子どもの育ち,またそれらに影響を与える物理的・社会的環境要因を解明することを目的とする。妊娠25週から3歳齢までの子どもとその母親40名を対象に,行動観察や質問票,生理指標(コルチゾール・オキシトシン)など,多様な方法論を駆使して定量的縦断データを収集する。本研究は発達研究として学術的意義が大きいばかりでなく,科学的根拠に基づく子育て支援政策のあり方を行政機関に提案し,官学連携による「少子高齢化社会において子育てしやすいまちづくり」のモデルを構築するという社会的意義も有するものである。
本研究では,母親と子どもの社会的関係性を妊娠初期から幼児期にかけて縦断的に調査し,子どもの育ちと養育者の子育てを客観的に捉え,それらに影響を与える社会的・物理的環境要因を解明することを目的とした。その際には,行動観察と質問票調査,および母親のコルチゾールとオキシトシンの唾液中濃度の測定を併用し,継時的に調査を行うことによって,妊娠中の母親のストレスや社会的・経済的状況が,出生後の子どもの気質や行動特徴,母子の社会的関係性とどのように関連しているのか精査した。その結果,妊娠期や出産後の母親のオキシトシン・コルチゾール濃度が親子の関係性や子どもの社会性発達に様々な関連を示していることが示された。
養育者と子どもの発達のプロセスを縦断的に追跡し定量的データを収集することは発達心理学研究において最も重要でありながら,とりわけ我が国においては国際的に見ても遅れをとっているのが現状である。本研究は行動観察や質問票,生理指標(コルチゾール・オキシトシン)など,多様な方法論を駆使した胎児期からの定量的縦断データによる発達研究として学術的意義を有するものである。また,本研究の知見をもとに茨木市をはじめとする行政機関との連携に繋げ,科学的根拠に基づく子育て支援政策のあり方を行政機関に提案し,少子高齢化社会において子育てしやすいまちづくりのモデルを構築するという点において社会的意義も大きい。
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