研究課題/領域番号 |
20K03386
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
堀田 香織 埼玉大学, 教育学部, 教授 (10251430)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 母子家庭 / 配慮を要する子ども / 家族システム / シングルマザー / 父親 / 離婚 / 父子面会交流 / 面会交流 / 発達障害 / 不登校 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は子どもが不登校や学業不振、情緒障碍などの困難を抱えている母子家庭を対象とする縦断調査、および、15年前の調査時、子どもがこれらの問題を抱えていた母子家庭を対象とする追跡調査により、これらの子どもと両親の心理、家族の関係性や家族システムの長期的な変容過程を明らかにするものである。特に、困難を抱える子どもの成長・回復にとって、どのような親の関わり、どのような家族システムの変容が有効なのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
配慮を要する子どもの成長を追いながら、母子家庭内の母子システム,および別れて暮らす父親を含む3者システムの変容を縦断的に明らかにすることを目的として、17年後の追跡インタビュー調査を行った。17年後,予想通りあるいは予想外に,不適応に陥っていたケースもあれば,反対に適応に成功していたケースもあった。配慮を要する子どもを育てる母子家庭の母子システムの特徴として「密着」「直接」「単独」「対等」という特徴が見出され,別れて暮らす父親との3者システムとして「母子連合/父親価値下げ」「母子連合/父親関係維持」「父子連合/母親価値下げ」「母子連合/父子連合独立」という4つのシステムが見いだされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
配慮を要する子どもを養育する核家族のシングルマザーは,母子家庭で子育てする困難と,配慮を要する子どもを育てる困難の両方を抱えている。これらが重複する場合についての研究はこれまで限定的なものであった。本研究では、17年後の追跡調査によりこれらの母子家庭の母子システムの特徴と、別れて暮らす父親との3者システムの特徴を明らかにした。本研究では「母親価値下げ」「父親価値下げ」という三角関係化の視点を導入したことにより,長期的に見ると,子どもたちが小さかった頃の受動的な「(父母間の)板ばさみ」状態から,やがて反抗期に入り能動的に3者関係をコントロールするに至るプロセスがより明確になった。
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