研究課題/領域番号 |
20K03401
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 中京大学 (2021-2023) 中部大学 (2020) |
研究代表者 |
吉住 隆弘 中京大学, 心理学部, 教授 (60535102)
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研究分担者 |
加藤 弘通 北海道大学, 教育学研究院, 准教授 (20399231)
飯田 昭人 北翔大学, 教育文化学部, 教授 (60453289)
畠垣 智恵 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (60436988)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 子どもの貧困 / 貧困が子どもに与える影響 / 学校プラットフォーム / 学習支援 / 居場所支援 / 学校との連携・協働 / フィンランド / ワンストップガイダンスセンター / いじめ / 自傷行為 / 精神疾患 / 居場所 / チーム学校 / チーム支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、学校における生活困窮世帯の子どもの支援を困難にしている要因を明らかにし、学校を中心とした支援モデルの可能性を提案することを目的とする。具体的には、学校が抱える困難に関して、1)教員の貧困の認識の特性と支援における困難感の検討、2)貧困が子どもの発達に与える影響の実証的検討を行い、支援に関して、3)学校内でのチーム支援の検討、4)学校が地域の社会資源とつながるための仕組みの検討を行う。
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研究成果の概要 |
学校における生活困窮世帯の子どもの支援を困難にしている要因を明らかにすることを目的とした。まず教員への調査からは,教員は,学習面や金銭面の問題を感じているが,家庭の経済状況の見えにくさや,関係機関の情報不足によって,子どもとの関わりに困難を感じていることが分かった。一方,子どもへの調査からは,地域が行う学習支援への参加が子どもに肯定的な影響を与えており,サポーターとの関りが自己の成長を促進させていることが分かった。そして先進事例の調査では,フィンランドのワンストップガイダンスセンターを視察し,学校と連携しながら,困難を抱える若者に対し包括的な支援を行っていることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学校プラットフォームでは,貧困支援に果たす学校の役割が注目されてきた。しかしながら,教員が抱える困難の調査からは,学校での貧困支援には限界があることが分かった。学習支援に参加する子どもの調査からは,学習支援への参加が,発達促進的な効果を持つことが示された。フィンランドの視察では,ワンストップガイダンスセンターが学校と連携して,包括的な支援を行っていることが分かった。学校の現状を踏まえると,学校プラットフォーム型支援よりも,子どもに特化した総合的な支援機関と学校とが連携・協働する支援の方が,貧困に起因する多面的・複雑な問題を抱える子どもにおいて,より有効な支援が可能となると考えられた。
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