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乳がんサバイバーの病の体験過程におけるposttraumatic growth

研究課題

研究課題/領域番号 20K03403
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関追手門学院大学

研究代表者

駿地 眞由美  追手門学院大学, 心理学部, 准教授 (10388217)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードPTG / sense of coherence / 肯定的ボディイメージ / がんへの心理的適応 / 乳がんサバイバーの病の体験 / セルフコンパッション / 出来事の中心性 / 乳がんサバイバー / ボディイメージ / 心理的well-being / 病の体験 / 病の不確かさ / 身体との受容的信頼関係 / 心理的適応 / 配偶者からの情緒的サポート / posttraumatic growth / 病の体験過程
研究開始時の研究の概要

近年、多くの乳がんサバイバーが、乳がん罹患に伴うネガティブな影響のみならず、ポジティブな変化をも経験していることがわかってきた。そのひとつにposttraumatic growth(PTG)があるが、当該テーマについてはわが国では横断研究が散見されるのみで、海外においてもその生起プロセスや関連要因についての一貫した研究結果は出ていない。
そこで本研究では、PTGとその生起プロセスおよび関連要因について多面的・多角的・多層的に解明することを目的に、量的・質的研究を組み合わせた縦断研究を行う。

研究実績の概要

1.女性乳がんサバイバーのPTGを支える内的資源としてsense of coherence(SOC)(Antonovsky,1987)を仮定し、PTGとの関連を検討した。調査対象者は、診断後5年以内の女性乳がん経験者709名(年齢=47.2±12.8歳;診断からの経過年数=27.8±16.9月)であった。分析の結果、SOCは、乳がんという病の体験を生きる上で、その体験に意味を見出し、揺さぶられた内的世界に一貫性・安定性をもたらす原動力となりうること、それにより病の体験を含めた人生の紡ぎ直しやアイデンティティの再構築のプロセスが生じ、PTGというポジティブな心理的変容が体験される可能性があることなどが示唆された。他方、SOCとPTGの関連は一方向的なものではなく、病の経験を心理的成長にもつながる意味あるものとして体験することによってSOCが強化され、生活・人生上のさまざまな困難をよりしなやかに生きられるための力が醸成されることも考えられ、さらなる検討が求められる。
2.女性乳がんサバイバーのPTG、肯定的ボディイメージ、がんへの心理的適応の継時的な相互関係を明らかにすることを目的とした2回のパネル調査を実施した。分析対象となったのは、2回の調査に参加した468名(第1回調査時の平均年齢(歳)=50.13、SD=11.88;第1回調査時の診断からの経過月数の平均(月)=28.95、SD=17.24)であった。分析の結果、肯定的ボディイメージからPTGおよび心理的適応への因果的影響が示唆され、この領域における新たな知見を追加した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度までに取得したデータを分析し、成果を発表することができた。しかし、COVID-19による影響で面接調査を実施することができず、また、その他の業務が多忙であったこともあり、計画通りに研究を進めることができなかった。

今後の研究の推進方策

本研究課題におけるこれまでの調査により、乳がんサバイバーのPTGに関わる要因についてある程度明らかにできた。次年度は、今年度実施予定だった調査を追加しながら、これまでの調査結果の総合的な分析・考察を行う。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] COVID-19パンデミック状況下の一般集団およびがん患者の精神的健康2022

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 雑誌名

      追手門学院大学心理学部紀要

      巻: 16

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 女性乳がん経験者のPTGとsense of coherenceの関連2023

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第42回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳がんサバイバーのPTG、ボディイメージ、心理的適応の関連-2波のパネル調査より-2023

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 学会等名
      日本健康心理学会第36回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 診断後5年以内の女性乳がんサバイバーのposttraumatic growth-がんへの心理的適応および肯定的ボディイメージとの関連-2022

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第41回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳がんサバイバーのPTGとセルフコンパッションの関連-出来事の中心性を媒介として-2022

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 学会等名
      日本健康心理学会第35回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳がんという病の体験と身体との受容的信頼関係、心理的well-being2021

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第40回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 女性乳がんサバイバーにおける出来事の中心性とPTGおよびボディイメージの関連2021

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 学会等名
      日本健康心理学会第34回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 女性乳がんサバイバーの病の不確かさと PTG、ボディイメージの関連-ソーシャルサポート認知を調整変数として-2020

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第39回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳がんサバイバーの身体との受容的信頼関係と心理的適応の関連─配偶者からの情緒的サポートにも着目してー2020

    • 著者名/発表者名
      駿地眞由美
    • 学会等名
      日本健康心理学会第33回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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