研究課題/領域番号 |
20K03407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 武蔵野大学 (2021-2022) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2020) |
研究代表者 |
成澤 知美 武蔵野大学, 人間科学部, 助教 (70753466)
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研究分担者 |
松岡 豊 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 部長 (30370985)
越智 英輔 法政大学, 生命科学部, 准教授 (90468778)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん再発不安 / うつ / がんサバイバーシップ / ランダム化比較試験 / 運動介入 |
研究開始時の研究の概要 |
ライフスタイルの欧米化、がん治療の進歩により長期生存が期待される乳がんサバイバーは増加の一途である。心理的負担(がん再発不安と抑うつ)は、がんサバイバーにおいて最も頻繁に経験される未だ満たされていないニードであり、その対策が急務である。本研究課題は、乳がんサバイバーの全身持久力向上を目指して申請者らの研究チームが開発した運動プログラムによる介入の心理的負担に対する効果をランダム化比較試験で検討することで、従来の心理療法及び薬物療法を中心とした医療から当事者のライフスタイル変容を介した新しいヘルスケアモデルの基盤作りに挑む。
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研究成果の概要 |
本研究では、乳がんサバイバーを対象に、再発不安の実態とがん再発不安に対する関連要因についての全国調査、及び、がん再発不安に対する高強度・短時間・間欠的運動トレーニングの影響についてのランダム化比較試験を行った。 全国調査では、日本の乳がんサバイバーにおけるがん再発不安の有症割合は海外と比較すると低いこと、がん再発不安と関連する要因が、若年、がんの進行、低いQOL、低いレジリエンス、身体活動と症状の悪化に関する認識であることが明らかになった。 ランダム化比較試験では、がん再発不安の軽減に対する運動の効果の有意な効果は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、日本の乳がんサバイバーを代表するサンプルを対象として、FCRの有症割合と関連要因を調査し、日本の乳がんサバイバーの65.7%が中等度以上のFCRを有しており、若年、病期の進行、低いQOL、低いレジリエンス、身体活動が病気を悪化させるという認識が高いFCRと関連することを明らかにした。また、ランダム化比較試験の結果から、FCRの軽減に対する運動の効果の有意な効果は認められなかったことを報告した。これらはいずれも日本の乳がんサバイバーを対象として行われた初めての研究であり、本邦の乳がんサバイバーに対する心理的支援を目的とした今後の研究や臨床に貢献すると考えられる。
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