| 研究課題/領域番号 |
20K03417
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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| 研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉原 一文 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 教授 (20444854)
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| 研究分担者 |
元村 祐貴 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (50645273)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| 研究課題ステータス |
完了 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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| キーワード | 愛着 / 見捨てられ不安 / 親密性の回避 / 感情制御 / アレキシサイミア / 共感 / 脳機能 / 神経基盤 / Voxel-based morphometry / 脳体積 / アタッチメント / ストレス / 脳活動 / MRI |
| 研究開始時の研究の概要 |
子どもだけでなく成人においても愛着(他人との情緒的な結びつき)形成の問題が心身の不調やストレス反応に関係していることがいくつか報告されている。しかし、成人後の愛着スタイルによって心身のストレス反応の違いが生じる脳内機序についての報告はない。そこで、本研究では、一般成人に情動ストレスを負荷した時の脳活動と心身の状態を同時に測定することにより、愛着スタイル(親密性の回避や見捨てられ不安によって分類される対人関係のパターン)の違いによるストレス負荷時の心身の状態の変化とそれに関連する脳活動部位や脳内ネットワークの相違を明らかにする。
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| 研究成果の概要 |
本研究では、成人の愛着スタイルと、ストレス反応時の感情制御に関わる心理的・性格的特徴や脳の構造・機能との関連性を検証した。 見捨てられ不安が強さは、ネガティブな感情の強さ、および感情処理の困難さと関連していた。一方、親密性の回避の強さは、感情表出の困難さや他者への共感の低さと関連していた。また、見捨てられ不安が強い人は運動制御や抑うつに関わる脳領域(右補足運動野)の体積が大きく、親密性回避が強い人は社会認知や感情処理に関わる脳領域(左側頭極)の体積が小さかった。さらに、感情理解が困難な(アレキシサイミアの)人では、感情の処理と調整に関連する右島皮質と左前帯状皮質の機能的結合が低下していた。
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| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究成果は、愛着の問題から生じる感情制御の困難さの背景にあるメカニズムを理解する上で重要であり、メンタルヘルス改善への新たなアプローチの開発に貢献する可能性がある。 具体的には、「見捨てられ不安」が強い人、「親密性の回避」が強い人、あるいはその両方の特性を持つ人など、個々の愛着スタイルに適した感情コントロール訓練の開発が期待できる。また、感情の認識や表出が困難なアレキシサイミアの人々に対する、脳科学的知見に基づいた新たな治療法の確立も期待される。 これらの応用研究を進めることで、人々がより健全な人間関係を構築し、心の健康を維持するための実践的な情報を提供でき、社会に還元できると考えられる。
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