研究課題/領域番号 |
20K03418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
細羽 竜也 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (40336912)
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研究分担者 |
越智 あゆみ 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 准教授 (60445096)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 職業性ストレス / ワークエンゲージメント / 仕事の負担 / 仕事の資源 / キャリア変更 / 介護労働 / 管理職経験 / 離職意図 / キャリア / ワーク・エンゲイジメント / 仕事要求度―資源モデル / 仕事の要求度-資源モデル / 介護労働者 / キャリアの変化 / モチベーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究事業では,主に介護労働者を対象に,キャリア変更(昇格・維持・離転職)が,職場環境(業務負担や人間関係など)の捉え方にどう影響して,仕事上のストレスや動機づけに関わるのか,そのプロセスを検討する。具体的には,「仕事のストレス」を測定する既存の質問紙を用いた調査により,ストレスと動機づけの実態を調べる。その後,調査協力者のキャリア変更によるストレスや動機づけを測定し,その要因を探索する。
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研究成果の概要 |
本研究では,職場の立場の変更(キャリア変更)が,職業性ストレスやワークエンゲージメントに及ぼす影響について,介護労働者の職場を対象に検討した。調査方法として郵送法を用いた。主な結果は以下のとおりであった。(1)管理職に昇格した時期には,仕事の負担は増加したが,仕事の資源も増加し,職業性ストレスには影響が認められなかった。一方,ワークエンゲージメントの増進傾向が伺えた。(2)管理職であってもキャリア変更がない場合,職業性ストレスモデルの各要因に影響は認められなかった。これらの結果は,キャリア変更が職業性ストレスだけではなく,職場のパフォーマンスにも影響を与える要因となることを示唆していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,職業性ストレスの研究分野で検討されてきた「仕事の要求度(負担)─資源モデル」を用いて,職場の立場の変更(キャリア変更)が,職業性ストレスやワークエンゲージメントに及ぼす影響を検討した。本研究の結果,少なくとも介護労働の職場においては,キャリア変更が職業性ストレスを亢進させるわけではなく,ワークエンゲージメントを増進させる傾向が伺えた。これは,組織的に職業性ストレスを緩和し,パフォーマンスを向上させるうえで,キャリア変更を適切に導入することが重要になることを示唆している。介護労働者のキャリアパスを構築し,適切な運用を図ることが離転職等の抑制につながる可能性がある。
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