研究課題/領域番号 |
20K03421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
越智 啓太 法政大学, 文学部, 教授 (40338843)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | デートバイオレンス / ハラスメント / 恋愛 / 対人暴力 / ドメスティックバイオレンス / 被害者支援 / プロフェアリング / 親密な二者間関係 / 恋愛関係 / 暴力 / DV / 認知バイアス / 新型コロナ / COVIT-19 / domestic violence / dating violence / intimate relationship / love / forensic psychology |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、男性が被害者になるドメスティックバイオレンス、デートバイオレンスに焦点を当て、その実際の発生件数について明らかにし、DVの被害者は男性よりも女性が圧倒的に多いという社会調査結果が正しいかどうかについて批判的、実証的に検討する。そのうえで、男性が被害を過小評価してしまうメカニズムを明らかにし、男性被害者が適切に被害状況を認知することをサポートするための介入手法を開発し、社会的に実装する。
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研究成果の概要 |
公的な統計によれば、デートバイオレンスの被害者は圧倒的に女性が多い。しかし、近年の心理学的な研究では、男性も女性と同程度の攻撃やハラスメントを恋人から受けているというデータが報告されている。この矛盾の原因として、あるハラスメント行為を「バイオレンス」と認知するかどうかの性差の問題がある可能性がある。本論文では、この問題について実証的に明らかにするとともに、この現象の原因について検討した。その結果、女性は男性よりも同じ種類のハラスメント行為について、より不安や恐怖を感じやすいことが示された。また、男性は被害を合理化する傾向があった。この結果について広く関係者に広報するための資料を作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、一般に女性が被害者、男性が加害者であるとステレオタイプ的に認知されるデートバイオレンスについて、男性と女性が同程度の被害に遭っていることを明らかにし、また、公的な統計で女性がより多くの被害を受けているとされてしまい男性の被害が暗数化してしまう原因を、被害認知の性差や通報率の違いより実証的に説明した。もちろん、男性からの身体的暴力の方が命に関わるケースは多いものの、近年のDVは精神的なものが多いため、この問題により焦点をあてるべきだと思われる。そのため、専門家に向けて、この事実を啓蒙するための動画資料を作成した。
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