研究課題/領域番号 |
20K03431
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 (2023) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2020-2022) |
研究代表者 |
田辺 記子 (安藤記子) 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30586376)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 遺伝カウンセリング / 遺伝性腫瘍症候群 / がんゲノムプロファイリング検査 / 二次的所見 / 心理的ストレス / がん易罹患性症候群 / 遺伝性腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では3つの小課題に取り組む。 課題1)がんゲノムプロファイリング検査(CGP)の二次的所見として遺伝性腫瘍が確定した/疑われた患者の臨床的背景および二次的所見開示希望状況を調査し、これらの患者における遺伝性腫瘍診療(遺伝カウンセリング)の受診動機・受診障壁となる要因を明らかとする。 課題2)CGPの二次的所見として遺伝性腫瘍が確定した/疑われた患者の主治医が、患者に遺伝性腫瘍の診断/疑いを告知する際の心理的ストレスの有無、また心理的ストレスを感じる場合はその要因について明らかとする。 課題3)CGPの二次的所見として遺伝性腫瘍が確定した/疑われた患者が抱く心理的特徴を明らかとする。
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研究実績の概要 |
がんゲノムプロファイリング検査受検後に遺伝性腫瘍症候群の確定診断もしくはその疑いが判明した患者の心理的特徴を明らかとする尺度が必要であるが、患者の検査結果開示後の心理学的特徴を調査することに特化し、かつ、信頼性および妥当性が担保された日本語版質問紙は存在しない。 そこで、海外で2002年に開発されたThe Multidimensional Impact of Cancer Risk Assessment(MICRA)の日本語版作成を試みた。本尺度開発者に日本語版作成許可を得たのちに、翻訳・逆翻訳の手順を経て日本語版が作成された。当該質問紙を利用し、遺伝性腫瘍症候群が疑われ、遺伝学的検査を受検した患者にアンケート回答を依頼した。すなわち、遺伝学的検査を受けた患者96名(その後同意撤回した2名含)から研究参加同意を受け、アンケートの回答を取得し、患者の遺伝学的検査結果開示後の結果ごと(遺伝性腫瘍症候群と「確定診断された(陽性)」「確定診断は得られなかった(陰性)」「病的意義不明のバリアントが検出された(VUS)」)の心理的特徴を調査した。現在、データ解析中である。 また、がんゲノムプロファイリング検査を受検後に、遺伝性腫瘍症候群の確定診断を受けた患者、もしくは、遺伝性腫瘍症候群が疑われた患者における遺伝医療受診の障壁に関して調査した。調査結果については昨年度に学術集会報告したところであり、現在、臨床情報データの確定作業および最終解析・論文投稿の準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始時のコロナ感染症流行の影響もあり、患者および医療者(対面面接)を対象とした調査が予定よりも遅延していた。患者対象のアンケート調査は2023年度内に終了し、学術集会での中間報告を実施したところである。現在、調査結果の論文報告準備を進めている。 医療者対象調査は、各種研究遂行や医療環境により未施行であった。
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今後の研究の推進方策 |
がんゲノムプロファイリング検査受診者のうち、遺伝性腫瘍症候群の確定診断を受けた患者および疑われた患者における遺伝医療受診障壁に関する調査結果は、論文報告のための準備を進めている。 アンケート調査に関しては、データ固定およびデータ解析を進めており、2024年度内に論文化を行う。
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