• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

発達障害特性のある大学生の認知的柔軟性を考慮した介入プログラムの妥当性

研究課題

研究課題/領域番号 20K03437
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関信州大学

研究代表者

篠田 直子  信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (00758948)

研究分担者 篠田 晴男  立正大学, 心理学部, 教授 (90235549)
高橋 知音  信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20291388)
森光 晃子  信州大学, 学生相談センター, 助教(特定雇用) (10468986)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワード発達障害特性 / 認知的柔軟性 / 介入プログラム / 障害学生支援 / 実行機能障害 / オンライン型介入プログラム / 発達障害 / 心理的介入
研究開始時の研究の概要

発達障害特性を有する大学生への支援の一環として、障害特性、特に不注意、多動性・衝動性に加えて認知的柔軟性の弱さなど実行機能を考慮したワークショップ(WS)を開発、実施してきた。その結果、特性についてわかりやすい客観的な指標を提示することや個々人の発達的な特徴を健常な学生と同じ場で肯定的にとらえていくこと、具体的なスキルを練習することなどによる効果が示唆された。また、ICTを活用した複数サイトを結んで実施した場合も同様な効果がみられているが、実施回数が十分ではない。本研究では、本WSの妥当性検証を行い、複数キャンパスや少ない援助資源の限られた大学でも実施可能な介入プログラムの妥当性を検証する。

研究実績の概要

対面での介入プログラムの実施が困難であったため、引き続き質問紙調査を中心に実施した。介入プログラムの実施にあたり、障害特性のある者は中断率が高いことが報告されている。その原因にはプランニングができないという特性だけではなく、グループワークへの適応における問題が考えられる。プログラムの再開する際に留意すべき特徴を把握するための質問紙を作成した。
介入プログラムの実施に影響を与えると考えられる①障害理解と自己受容、②愛着スタイルや精神的健康について質問紙調査を実施した。①自己受容を単に自己肯定感ととらえるのではなく、自分にとって好ましいものではないが受け入れるととらえ、障害特性の有無や程度によって受容の程度が異なるのかについて大学生・大学院生を対象に質問紙調査を実施した。②障害特性(AS特性)と愛着スタイル、さらに精神的健康がどのように影響しているのかについて大学生を対象に質問紙調査を実施した。
①に関しては、2023年度の学会にて発表済みである。②については,2024年度の学会にて発表予定である。
さらに、その結果をもとに介入プログラム(特に、計画の切替え)の改訂を行っている。また、介入プログラムの中で使用する認知検査については、WEBでの実施が可能になるように調整中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍の影響が続いていたため介入プログラムの実施が困難であった。対照群に実施する予定であった対面プログラムが実施できないため、全体としての研究の進行が遅れている。
令和6年度の準備が整ったので、新たな視点としての自己受容や愛着スタイルとの関連に関する質問紙調査、認知検査のWEB実施の可能性の模索、その結果に基づく介入プログラムの改訂、障害学生支援の中での適用を本にまとめるにとどまった。

今後の研究の推進方策

質問紙調査の結果は、次年度中に学会発表(国際・国内)する。介入プログラムを再開し,コロナ禍の中で新たに作成してきた質問紙を効果測定として利用する。さらに、作成した介入プログラムを障害学生支援の中でどのように利用していくかについてまとめる。
遠隔および対面による介入プログラムは2024年前半に実施し、障害学生支援のなかで利用できるプログラムとして年度末に論文にまとめ公表する。
なお、介入プログラムのマニュアルおよび開発した質問紙は無料でWEB上に公開することとする。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 自己受容における 「自分と向き合う」過程の検討2023

    • 著者名/発表者名
      中村梓希・篠田直子
    • 雑誌名

      信州心理臨床紀要

      巻: 22 ページ: 113-125

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 信州大学における新型コロナウィルス下のオンライン授業-情緒・認知面の支援を中心に-2022

    • 著者名/発表者名
      森光晃子・山﨑暁・高橋勇・高橋徹・篠田直子
    • 雑誌名

      信州大学総合人間科学研究

      巻: 16 ページ: 59-72

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ASD傾向を有する大学生の修学支援ニーズとオンライン・グループワークの試みー情緒・認知面の支援を中心にー2021

    • 著者名/発表者名
      刈田恵介・篠田晴男・篠田直子
    • 雑誌名

      立正大学臨床心理学研究

      巻: 19 ページ: 9-15

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 精神・発達障害のある学生のインフォーマルな成長支援とアセスメントー発達障害の併存がある・疑われる学生の支援を中心にー2021

    • 著者名/発表者名
      篠田晴男・篠田直子
    • 雑誌名

      立正大学障害学生支援室年報

      巻: 4 ページ: 1-10

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 精神的自己受容に関する一研究2023

    • 著者名/発表者名
      篠田直子・中村梓希
    • 学会等名
      カウンセリング学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 注意欠如多動傾向のある大学生の自己受容の特徴2023

    • 著者名/発表者名
      篠田直子・篠田晴男・篠田菜々
    • 学会等名
      児童青年精神医学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] An attempt to support undergraduates with learning problems caused by failure of executive functions2021

    • 著者名/発表者名
      Naoko Shinoda・Haruo Shinoda
    • 学会等名
      International Congress of Psychology, The 32nd International Congress of Psychology
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [図書] 大学生活と成長支援ー発達障害学生支援の覚書ー2024

    • 著者名/発表者名
      篠田晴男・篠田直子
    • 総ページ数
      129
    • 出版者
      三恵社
    • ISBN
      9784866939032
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi