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動的な情報に着目した「肌らしさ」の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K03487
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10040:実験心理学関連
研究機関大阪樟蔭女子大学

研究代表者

松下 戦具  大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (00528367)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードアニマシー / 人工皮膚 / 人工肌 / 視知覚 / 肌 / 質感 / 化粧
研究開始時の研究の概要

シリコンなどで作られた肌の模型は,どれだけ精巧に作られたものでも,やはり人工物に見えてしまう。人はどのように「肌らしさ」を知覚しているのだろうか。これまでも肌表面のテクスチャなど様々な角度から研究されているが,実物と人工物とを分けて知覚させる決定的要因は明らかにされていない。本研究では,これまでほとんど調べられてこなかった,肌の動的情報が「肌らしさ」知覚に及ぼす影響を,実験心理学的手法を用いて究明する。

研究実績の概要

本研究の目的は、運動情報が「肌らしさ」の知覚に影響する度合いを明らかにすることである。そのために、画像や、シリコンで作成した人工の皮膚を使い、知覚評価実験を行っている。
これまで主に、画像上での肌の運動や明滅が「肌らしさ」知覚に及ぼす影響を調べてきた。その結果、運動の効果は大きい一方、明滅の効果はあまり強くない可能性が指摘された。本年度はこれらの研究を一旦論文としてまとめた。
同時に本年度は、画像や動画ではなく、シリコン製の人工皮膚を直接観察する実験も進められた。初めに行われた実験では、運動信号は加えずに、人工皮膚表面の湾曲度や、見える範囲(人工皮膚のふちが見えているかどうか)などの効果が調べられた。その結果、湾曲の効果や、可視範囲の効果は肌の本物らしさ、生き物らしさ、温度感や、動きそうに見える度合いに影響する一方で、不気味さへの影響は少ないことが示された。これらの結果は国際学会で発表された。
本年度はさらに、人工皮膚をサーボモーターで動かし、それを直接観察させることで、「肌らしさ」知覚への運動の効果を調べた。その結果、心拍や呼吸に近い周期(20-40 BPM付近)で運動する人工皮膚において、本物の肌らしさの知覚が増した。この傾向は、統制条件(グレーで滑らかなシリコンシート)では見られなかった。すなわち、それらの周期での運動の効果は、肌に特有の効果であることが示唆された。これらの結果は2024年度の国際学会で発表される予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

3年目以降速度を上げ、1年目(コロナ禍)の遅れを取り戻しつつあったが、当初予定の速度に落ち着いたため、全体に進行した距離としては1年目の遅れの影響が残ったままになっている。

今後の研究の推進方策

やや新しい分野であり、実験方法などに試行錯誤を要したが、それらも確立され、実験データもそろいつつある。今後は論文としてまとめてゆくようにしたい。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 色変化や動きが「肌らしさ」の知覚に及ぼす影響 ―動画像を使った検討―2024

    • 著者名/発表者名
      松下戦具
    • 雑誌名

      大阪樟蔭女子大学研究紀要

      巻: 14 ページ: 224-231

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 応用心理学としての化粧ファッション研究2024

    • 著者名/発表者名
      松下戦具
    • 学会等名
      日本化粧品技術者会 西日本支部 研修会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Influence of curvature and visual context on the perception of artificial human skin appearance2023

    • 著者名/発表者名
      Soyogu Matsushita
    • 学会等名
      The 45th European Conference on Visual Perception
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 生きた人間の肌らしさの知覚における動的情報の効果:探索的実験からの考察2022

    • 著者名/発表者名
      松下戦具
    • 学会等名
      日本心理学会第86回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 化粧ファッションと知覚心理学2022

    • 著者名/発表者名
      松下戦具
    • 学会等名
      第52回知覚コロキウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 人工肌を本物らしく見せるための移動運動と明滅の効果:動画像を使った検討2021

    • 著者名/発表者名
      松下戦具
    • 学会等名
      日本基礎心理学会第40回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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