研究課題/領域番号 |
20K03529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
津嶋 貴弘 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (70583912)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 有限体 / 超特異代数曲線 / 一般化された鈴木曲線 / 合同ゼータ関数 / ガロワ表現 / 分岐 / Lubin--Tate空間 / Lubin-Tate空間 / 局所Langlands対応 / Galois representation / Langlands対応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、代数学の一分野である数論の中の数論幾何学という分野に属する。代数学は足し算、掛け算など何らかの演算ができる数の世界を研究する分野である。その中でも特に整数や素数の性質について研究する分野が整数論、或は数論と呼ばれる分野である。一方で、代数的な方程式で定義される図形の性質を研究する代数幾何学という分野がある。この二分野は一見すると関連性の薄いものに見える。Grothendieckという数学者が現れ、この二つを共通の土台に載せる様な幾何学的な言語を構築し数論幾何学という一分野を構築した。この分野の主対象である代数多様体・ガロワ表現・保型表現などを理解することが本研究の課題である。
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研究実績の概要 |
数論幾何では、数論的な体や環上のスキームを主な研究対象とする。数論的な体としては、有限体、局所体、有理数体があげられる。それらのスキームの重要な普遍量として、エタールコホモロジーがあり、これについて分岐理論的な観点から研究している。エタールコホモロジーはDelign--Lusztig理論に代表されるように有限群との関係も深く様々な意味で興味深い対象である。当該年度はこれに関連することとして、特に以下のような事柄について研究を行った。 有限体上の代数曲線の有理点を数え、その合同ゼータ関数を決定する問題は長い歴史を持ち古典的であるが一般解は無く現在も多方面から盛んに研究されている。符号理論への応用もある。一般化された鈴木曲線に関して上の問題を解決した。またその一般化についても研究を行った。 鈴木曲線の一般化にあたる超特異代数曲線を用いて、局所体上のガロワ表現を構成し、その性質を調べた。これらの超特異代数曲線を用いて、ある種の代数多様体を構成した。 その代数多様体の自己同型群は大きく、ユニタリー群や直交群を含む。それらの群のコホモロジーへの作用を調べ、指標を明示的に決定する研究を行った。この代数多様体に対して半単純予想を証明した。半単純予想が知られている多様体はそれほど多くないので、興味深い結果と考えている。 以上の研究については論文作成が終わったものもそうでないものもあるため引き続き論文作成を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初考えていなかったような色々な興味深い問題意識を持ち, 色々な研究ができたので当初の計画以上に進展していると言える。また今後の研究につながるような研究討議を行う事ができたのは大変意義深い。 今後より一層研究を進められるように努力する。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き, 有限体上の代数曲線の最大性や合同ゼータ関数について研究する。Hasse--Davenportの定理の一般化について竹内氏と有意義な議論ができている。それに関連する共同研究を進めたい。
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