研究課題/領域番号 |
20K03547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 大和大学 |
研究代表者 |
長岡 昇勇 大和大学, 理工学部, 教授 (20164402)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | モジュラー形式 / テータ級数 / アイゼンシュタイン級数 / 整数論 |
研究開始時の研究の概要 |
前期の研究で進展した、多変数モジュラー形式に作用する「テータ作用素のmod p核」の理論を進めていく。具体的に述べれば、前期の研究で発見された事実である、Igusaの重さ35のカスプ形式と呼ばれる2次のジーゲルモジュラー形式がテータ作用素を施すと、フーリエ係数がすべて、素数23で割り切れるという現象について、なぜこのような現象が起きるか、すなわち、モジュラー形式のもつ「重さ35」とフーリエ係数の「合同に現れる素数23」の間にどのような関係があるかを明らかにしていく。標数pの多変数モジュラー形式のもつ性質を明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
当該研究の目的は、多変数の保形形式の整数論的性質を解明することにある。特に多変数のモジュラー形式のフーリエ係数に着目し、それがもつ整数論的性質を調べた。この期の目標は、モジュラー形式のp進的な性質に重点をおいて調べた。研究課題の最大の目標として設定したp進アイゼンシュタイン級数とテータ級数の一致するという現象の証明について、最終的な証明を与えることができた。これは On p-adic Siegel Eisenstein series という論文にまとめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モジュラー形式の理論は、フェルマーの最終定理の証明にも使われたように整数論の様々な分野に応用される。最近では、この理論に深い関係がある楕円曲線の理論が「暗号理論」にも応用されている。楕円曲線は一変数モジュラー形式(楕円モジュラー形式)と関連があるが、当該研究は、このモジュラー形式の概念をおもに「多変数化」したジーゲル モジュラー形式の場合に、そのフーリエ係数が持つ整数論的性質、具体的には、素数$p$にかんする「mod p理論」や「p進理論」を探求した。多変数の場合の他分野への応用は、これからの課題であるが、我々が見出した様々な興味深い(整数論的)現象は、これから応用が期待される。
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