研究課題/領域番号 |
20K03549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 豊田工業高等専門学校 |
研究代表者 |
吉澤 毅 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 准教授 (00636194)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | セール部分圏 / ねじれ理論 / 局所コホモロジー加群 / Serre部分圏 / Melkersson部分圏 / 拡大加群の部分圏 |
研究開始時の研究の概要 |
「特定の構造を持つ部分圏をすべて見つけることは可能か」という研究課題は、部分圏の分類問題と呼ばれる。部分圏に属する対象の部分対象・商対象・拡大対象が自分自身に収まるものをSerre部分圏といい、局所部分圏(無限直和に閉じるSerre部分圏)は、ねじれ理論の枠組みで分類できることが知られている。 本研究では、局所部分圏を含む概念の安定(移入加群に閉じる)Serre部分圏をねじれ理論において特徴づけ、より一般的な概念のMelkersson部分圏とともに分類することを試みる。Melkersson部分圏に対する拡大部分圏による構成法およびねじれ対による特徴づけを研究技術として用いる予定である。
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研究成果の概要 |
(1)セール部分圏による連結ねじれ対が、環のスペクトラムにおける特殊化で閉じた部分集合を用いて実現される条件を、局所部分圏を用いて特徴づけた。この応用として、拡大部分圏を用いたセール部分圏の構成法を与えた。 (2)セール部分圏による連結ねじれ対の概念を加群圏からアーベル圏に抽象化し、ハートによる連結ねじれ対の概念を与えた。 (3)「局所コホモロジー加群のイデアルの選び方に依存しない消去元の存在性は、環のスペクトラム上の非負整数値関数により記述が可能」という消去元の存在定理を与えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
連結ねじれ対が特殊化で閉じた部分集合で実現される条件の記述は、Gabrielによる局所部分圏の分類定理の拡張であり、部分圏の分類研究に連結ねじれ対を用いるという新たな方向性を与えた点に学術的意義がある。 ハートによる連結ねじれ対の重要性は、独立して研究されている傾理論の「ねじれ部分の区間のハート」と、局所コホモロジー論と相性の良いメルカーソン条件と関連が深い「セール部分圏による連結ねじれ対」が、ハートによる連結ねじれ対の枠組みで同時に扱えるようになった点にある。 消去元の存在性に関する成果は、多分野に応用される部分圏の分類研究が、局所コホモロジー論でも有効であることを明示した点で価値がある。
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