研究課題/領域番号 |
20K03555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
梶原 健 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (00250663)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 対数構造 / 退化多様体 / アーベル多様体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は, Fontaine-Illusie-加藤の意味の対数構造を用いた,対数アーベル多様体の基礎理論を確立し,さらに充実させることである.また,その応用として,対数アーベル多様体のモジュライ空間を構成することである. 対数アーベル多様体により,アーベル多様体の標準的な退化が得られることが期待され, これまで研究を進めてきた.具体的には,本研究では,これまでの研究成果を踏まえ,対数アーベル多様体の変形理論,大域的モジュライ理論を研究する.
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研究実績の概要 |
本研究では、アーベル多様体のモジュライ空間において、適切な退化対象を対数幾何学のなかに見出し、対数アーベル多様体論を構築して、この方面の研究に応用することを目指している。対数アーベル多様体に関する本研究は、加藤和也氏(シカゴ大学、米国)、中山能力氏(一橋大学)との共同研究である。 本年度は、昨年度に引き続き、対数アーベル多様体上の構造層や微分加群を係数とするコホモロジー群に関する研究を進めた。対数アーベル多様体は対数代数空間であり、この対象は、代数空間を対数幾何学の観点から拡張したものであり、退化多様体を扱う問題に応用するにおいて欠かせない。例えば、この空間の応用として、退化アーベル多様体にも群構造を与えるとみなせる対数アーベル多様体が定式化される。このように対数代数空間は、幾何学的研究対象として、重要である。本研究では、対数アーベル多様体に関してコホモロジー群の研究を進めている。 具体的には以下のとおりである。対数アーベル多様体のコホモロジー群に関して、平坦性を利用するため、位相の差異によるコホモロジー群を比較して、構造層や連接層のコホモロジー群の計算を進めた。成果として、アーベル多様体における微分加群や構造層のコホモロジー群の計算が対数アーベル多様体に拡張できた。証明には、対数アーベル多様体のモデルとなる代数多様体のコホモロジー群との比較に関する成果を利用した。 本研究成果として、対数アーベル多様体の基礎理論が発展し、従来のアーベル多様体論が退化も含めて拡張され、退化多様体の活用が進展することが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,対数アーベル多様体の連接加群係数コホモロジー群の計算が進展し,おおむね順調である.
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今後の研究の推進方策 |
対数アーベル多様体のさまざまなコホモロジー群に関して,研究を進める.
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