研究課題/領域番号 |
20K03557
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
吉川 昌慶 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (10757743)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アソシエーション・スキーム / 代数的組合せ論 / 正則アソシエーション・スキーム / 隣接代数 |
研究開始時の研究の概要 |
アソシエーション・スキームは有限群のある種の一般化であり,有限群論における諸結果をアソシエーション・スキームに拡張する研究が多くなされているが,その方向性を捉えることは容易ではない。そこで,有限群に近い性質をもつアソシエーション・スキームを考察し,一般のアソシエーション・スキームの研究への足掛かりとしたい。 本研究の目的は,有限群に近い性質を持つアソシエーション・スキームとして,正則アソシエーション・スキームを用いることとし,その構造と隣接代数の表現を考察することである。また,そこから得られた諸結果を,より一般のアソシエーション・スキームへ拡張することである。
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研究実績の概要 |
アソシエーション・スキームは有限群の組合せ論的な一般化であり,有限群論における諸結果をアソシエーション・スキームに拡張する研究が多く行われている.本研究では,アソシエーション・スキームの中でも,有限群に近い性質を持つ正則アソシエーション・スキームを中心に研究している. 近年,有限群の研究において,元の位数の和と群構造との関係が研究されている.正則アソシエーション・スキームには,有限群の元の位数に対応するstrong girthの概念があることから,これらの研究を正則アソシエーション・スキームに拡張することを考え,計算機による実験を行い,いくつかの結果は得られた.有限群の研究では,これらの研究は,ベキ零群や可解群との関連が研究されており,アソシエーション・スキームにおいてもベキ零スキームや可解スキームとの関連を調査している. また,正則アソシエーション・スキームのモジュラー表現の研究やいままで得られた結果の堅アソシエーション・スキームなどへの拡張も引き続き研究している. 花木章秀氏(信州大学)との有限連結単純グラフのTerwilliger代数および関連する代数に関する共同研究が,Discrete Mathematics誌に掲載された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度は,有限群の元の位数の和に関する研究を正則アソシエーション・スキームに拡張する研究を行い,いくつかの結果は得られた.有限群の研究では,これらはベキ零群や可解群などとの関係が研究されており,アソシエーション・スキームの場合にもベキ零スキームや可解スキームとの関連を研究しているが,いまのところ手掛かりは得られていない. モジュラー表現論やいままで得られた結果の一般のアソシエーション・スキームへの拡張についてはあまり研究が進まなかった.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,計算機によるデータの収集および課題の研究を行う.また,正則アソシエーション・スキームのstrong girthの和に関連する研究を行い,ベキ零スキームや可解スキームとの関連を調査する.また,継続して,モジュラー表現やいままで得られた結果の一般のアソシエーション・スキームへの拡張に関する研究も行う.
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