研究課題/領域番号 |
20K03564
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
|
研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
中島 俊樹 上智大学, 理工学部, 教授 (60243193)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 結晶基底 / 幾何結晶 / クラスター代数 / 局所化された量子群 / 圏化 / クイバーヘッケ代数 / 一般化された小行列式 / ポテンシャル / 単項式表示 / potential / tropicalization |
研究開始時の研究の概要 |
1990年代の量子群の理論の爆発的な発展の中で登場した結晶基底の理論を中心に現在、精力的に研究が進められている幾何結晶やそのpotential、クラスター代数との関連や新しい解釈を追求する。 ルート系やクイバー、potentialのように1つのもので対象の構造を決定するような新しい構造、対象の構築を核心をなす「問い」として研究に取り組みたい。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的である幾何結晶、クラスター代数の理論の結晶基底からのアプローチについて、まず、C型結晶基底の単項式表示による積の分解公式を記述することに成功した。この研究の概要については、まず、単項式の積が再び決結晶の構造を保つことを示し、それらが結晶として分解することを示し、最後に、分解公式を明示的に与えた。また、幾何結晶におけるBerenstein-Kazhdan ポテンシャルに関係する一般化された小行列式の結晶基底の単項式表示による記述について、共同研究者らと新しいアルゴリズムを発見し、最初の論文が出版された。また、より一般化された結果についてもsageなどの数式処理プログラムなどを利用して実証し、現在、論文を投稿し審査中である。この新しいアルゴリズムも過去に行った研究成果を進展させたもので、純粋に組合せ論的なものであるが、既存の結晶基底における柏原作用素の新しい記述とも考えられる。新しく進展したものとしてquiver hecke 代数の有限次元加群の局所化による圏化の理論を応用して定義された局所化された量子群の結晶基底についての結果がある。この研究では、まずquiver hecke 代数の有限次元加群の局所化による圏の単純対象の全体に結晶構造を定義し、さらにその結晶とcellular 結晶との間に具体的な同型を与えた。論文は現在、投稿し審査中である。 アファイン型の幾何結晶については、タイ人研究者との共同研究を開始したが、現在まで大きな進展は見られていないが、古典型r-行列が利用できないか検討中である。また、Berenstein-Kazhdan ポテンシャルのアファイン版について定義を考え、アファイン型にもBerenstein-Kazhdan の手法の類似が展開できないかと予想している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおよそ3つほどの研究が同時進行中であり、そのすべてについて、ある程度の成果を得ているので。概ね順調に進展していると考える。
|
今後の研究の推進方策 |
論文として投稿できる程度の成果は得られたので、さらに発展させるとともに、応用についても考えていきたい。
|