研究課題/領域番号 |
20K03597
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
池田 徹 近畿大学, 理工学部, 教授 (00325408)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 3次元多様体 / デーン手術 / 空間グラフ / 有限群作用 / 対称性 |
研究開始時の研究の概要 |
3次元球面内の空間グラフの対称性は分子化学への応用性が高い研究対象であり,グラフ理論と3次元多様体論の交錯領域にある。この分野では,グラフの対称性を空間埋め込みを通して3次元球面の対称性によって実現できるかという問題が注目されている。本研究ではこの問題について,グラフの演算との関連や,空間グラフの外部空間の幾何構造,3次元多様体上の有限群作用の手術による記述,特異集合の実現といった視点から研究を行う。
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研究成果の概要 |
(1) デーン手術を用いて,空間埋め込みを通したグラフ対称性の3次元球面の対称性による実現問題を肯定的に解決した。また,実現可能な対称性を持つ二つのグラフの直積の対称性について実現可能条件を示した。 (2) 3次元多様体上の向きを反転する有限巡回群作用が基本的3次元多様体上のsurgery descriptionの対称性によって可視化されることを示した。 (3) グラフの対称性を実現する3次元球面内の空間グラフの双曲化可能条件を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,グラフの対称性を3次元球面内で実現する空間埋め込みを構成する方法を提案し,実現可能条件を明らかにすることに成功した。また,3次元多様体上の有限群作用や,双曲幾何構造についての関連研究を行った。これらの研究成果により,3次元多様体上の有限群作用の研究において,デーン手術理論の有用性を確認できた。また,空間グラフ理論はグラフ理論と3次元多様体論の交錯領域にあり,立体化学と関連する分野である。このため,これらの分野の相乗効果が高まり,実学分野への応用理論が発展することが期待される。
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