研究課題/領域番号 |
20K03625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
高江洲 俊光 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (10614042)
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研究分担者 |
石田 敦英 東京理科大学, 工学部教養, 准教授 (30706817)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 場の量子論 / ヒルベルト空間 / 自己共役作用素 / 基底状態 / フォック空間 / 埋蔵固有値 / ヒルベルト空間論 / 相対論的場の量子論 / 基底状態エネルギー / 摂動展開 / スペクトル解析 / 散乱理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、ヒルベルト空間上の線形作用素論の立場から相互作用する場の量子論の系の研究を行っていく。場の量子論の系とは量子力学的な粒子が生成・消滅しながら相互作用する系である。通常、相互作用する場の量子論の系のハミルトニアンは紫外切断や空間切断といった条件の下でフォック空間上の自己共役作用素となることが示されるが、その基底状態の摂動展開および量子・古典対応に関する性質を中心として研究を進めていく。
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研究実績の概要 |
粒子と量子場が相互作用する系の基底状態の存在について考察した。ここで粒子は非相対論的な場合でシュレディンガー方程式に従っており、量子場はボーズ場であるクライン-ゴルドン場としている。系の状態空間は二乗可積分の空間とボソン・フォック空間のテンソル積ヒルベルト空間で定義されている。ハミルトニアンには紫外切断が加わっているためKato-Rellichの定理より、自己共役作用素となっている。量子場には質量パラメータmが入っており、m>0のときはmassive,m=0のときはmasslessと呼ばれる。また、相互作用には結合定数と呼ばれるパラメータが加わっている。今回はmassiveな場合について考察した。masslessな基底状態の存在を示す際にもmassive の場合を示して、その極限を考察することになる。massive な場合の基底状態の存在を示す方法はいくつかあるが、任意の結合定数で基底状態の存在を示す方法はフォック空間上の1の分割、Binding condition、そして Weyl sequence の方法を合わせて用いる方法がある。Bdinding conditionは非常に強力な条件であるが、実際にその条件を満たすことを示すところに難しさがある。また、それらを合わせて用いる方法では本質的スペクトルに関する部分列の評価がポイントとなる。今回、粒子のBinding condition を用いずに、その代わりにシュレディンガー方程式の本質的スペクトルの下限に関するPerssonの定理を用いる方法で考察し、基底状態の存在を示すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
粒子にポテンシャルが加わっていない場合のような系に応用できていない。
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今後の研究の推進方策 |
粒子のポテンシャルがない場合の基底状態の存在・非存在について考察していきたい。 また、今回用いたシュレディンガー方程式の本質的スペクトル下限に関するPersson定理の証明自体についても気づいた点があり、このことについても考察を進めていきたい。
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