研究課題/領域番号 |
20K03626
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
今村 卓史 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (70538280)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 可積分確率 / KPZ方程式 / 確率過程 / 可積分系 / 数理物理学 / KPZクラス / 量子群 / クリスタル / マクドナルド関数 / 非対称単純排他過程 / ASEP / 行列式点過程 |
研究開始時の研究の概要 |
可積分構造を持つ確率過程(非対称単純排他過程、ポリマーモデル等)の分布関数の性質について研究する。特にこれらのモデルとシューア過程等の行列式点過程との関係を明らかにする。行列式点過程の手法を上記の可積分性を持つ確率モデルに応用し、粒子系のカレント分布、ポリマーの自由エネルギーの分布およびそれらのスケール極限等の具体形を導出する。極限分布の普遍性(Kardar-Parisi-Zhang普遍性)を考察する。
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研究実績の概要 |
昨年度(2021年度)我々はq-Whittaker関数と歪Schur関数についての2つの関係式を導出した.これらの関係式はCauchy等式およびLittlewood等式の精密化とみなせる.今年度はこれらの関係式を,q-push TASEP, ASEP, Log-Gamma polymer, Stochastic heat equation等のKardar-Parisi-Zhangクラスに属するモデル (以後KPZモデルと呼ぶ)に適用し,KPZモデルの観測量の分布およびそれらの極限を得た. 精密化Cauchy等式から上記のモデルの分布関数のFredholm行列式表示を得た.精密化Cauchy等式によって,KPZモデルの分布関数を周期的Schur測度と呼ばれる行列式点過程の分布関数で表されることが本質的に重要である.さらに精密化Littlewood等式から半空間上で定義された上記のKPZモデルの分布関数のFredholm Pfaffian表示を得た.またLog-Gamma polymer, Stochastic heat equationについて分布関数のKPZスケーリング極限を得た.半空間KPZモデルの数学的に厳密な解析はこれまで知られていなかった.我々は,精密化Littlewood等式を用いて,半空間KPZモデルの分布関数が自由境界Schur測度と呼ばれるPfaffian点過程の分布関数で表されることに着目し,Fredholm Pfaffian公式およびその極限を得ることに成功した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の研究成果を有効な形でKPZモデルに応用することができたため.
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今後の研究の推進方策 |
精密化Cauchy, Littlewood等式の変種やさらなる精密化について研究を行う.クリスタル,箱玉系との関係について研究を行う.様々な初期,境界条件におけるKPZモデルへの応用可能性について探る.
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